お菓子作りに使える安いオーブンを探している時に、「安い機種」と「高い機種」で何が違うのかが、スペック表を眺めてもなかなか分かりませんよね。一人暮らしの部屋に置けて、予算にも収まって、そのうえ失敗はしたくない。そう考えるほど、どれを選べばいいのか迷ってしまうと思います。
ただ、各社の取扱説明書を読み比べてみると、価格帯ごとにはっきりした傾向がありました。そこでこの記事では、パティシエとして働いてきて、今も家庭用のオーブンレンジでお菓子を焼いている私(どらかめ)が、予算ごとにできることと諦めること、そして一人暮らしに合う機種の選び方をまとめました。
どらかめ予算別のおすすめ機種を先に見たい方は、下のボタンからどうぞ。
予算別|安いオーブンと高いオーブンのできることの違い
まずは全体像から見ていきましょう。下の図は横軸が実売価格、縦軸が焼く力の段階で、この記事で紹介する8機種は塗りつぶしの点です。点を押すと、その機種の説明へ移動できます。
- 1. COMFEE' CF-EA181-BK 18L
- 2. COMFEE' CF-EA261-BK 25L
- 3. 東芝 ER-X18 18L
- 4. 山善 MRK-F250TSV 25L
- 5. 東芝 ER-D70A 26L
- 6. 東芝 ER-60ZB 23L
- 7. ツインバード DR-E220B 20L
- 8. シャープ RE-WF232-B 23L
上記のポジショニングマップでわかるように、1万円台と5万円台のオーブンレンジで、差が大きく出るのは焼くときの手間と一度に焼ける量、置くスペースへの影響の3つです。
一般的に価格帯が安いオーブンレンジほど、焼き上がりに影響を与える「熱風コンベクション」や「高温の維持」「庫内サイズ(2段焼成)」の機能の付帯が難しくなり、ヒーターを活用した1段構成になりがちです。
また、後半でご説明しますが、東芝だから全ての機種で焼き上がりが良くなる機能があるわけではなく、価格帯によってある程度機能を抑えた仕様になっています。
それではここからは、価格が与える「焼き上がりの違い」と「日常使いでの利便性」について詳しく見ていきましょう。
価格が与えるオーブンレンジの焼き上がりの違い
価格ごとの違いを、焼成面で比較してみると下記の表のようになります。
| 予算 | 機種の例(太字=この記事で紹介) | 作れるお菓子・パン | 焼くときの手間 | 一度に焼ける量 |
|---|---|---|---|---|
| 〜2万円台前半 | COMFEE’ CF-EA181-BK・CF-EA261-BK、東芝 ER-X18、山善 MRK-F250TSV | クッキー、スポンジ、シュー、菓子パン。食パンは210℃を保つ ER-X18 で作れる。 | 熱風コンベクションはなく、焼きムラを防ぐためこまめに天板の入れ替えが必要なことも。 | 18〜25L・角皿1枚の1段 |
| 2万円台後半〜3万円前後 | 東芝 ER-60ZB・ER-D70A、ツインバード DR-E220B、シャープ RE-WF232-B | 上記のお菓子は作れる。 さらに発酵の温度を4段階から選べる機種や、焼くお菓子とパンの自動メニューが8種そろう機種がある | 熱風コンベクションがあるのはツインバードだけで手間は2万円台前半の機種に近い。 | 20〜26L・1段 |
| 3万円台後半〜4万円台 | シャープ RE-WF277 | 下の価格帯とほぼ同じ。過熱水蒸気で料理の幅が広がる | 熱風コンベクションはなく、入れ替えが必要。 | 27L前後・角皿1枚の1段 |
| 5万円台〜 | 東芝 ER-D3000C、日立 MRO-W1D | ハード系のパンまで(最高300℃、保持温度230℃)焼ける機能を持つ。 | 熱風コンベクションあり。焼きムラを抑える仕組み。 | 30L・角皿2枚の2段 |
| 7万円〜 | 東芝 ER-D7000C、日立 MRO-W10B | 基本は5万円台と同じだが、350℃まで出る機種もある | 熱風コンベクションあり。 焼きムラを抑える仕組み。 | 30L・角皿2枚の2段 |
2万円台前半までの価格帯では、狭いキッチンでもクッキーやスポンジを焼ける機種が多く、本体サイズと性能のバランスが優れており、ワンルームや1Kなどの一人暮らしに向いた価格帯といえます。
そのかわり焼いている途中で天板の前後を入れ替える手間は毎回かかる上、設置場所では左右に空きが必要な機種が多いので、置き場所には少し余裕を見ておく必要があります。
2万円台後半から3万円前後になると、背面を壁につけて置ける機種が増え、東芝の2機種では発酵の温度も30〜45℃から選べます。また、この価格帯から焼くお菓子とパンの自動メニューが8種そろう機種(東芝 ER-60ZB)が出てくるため、日常のお菓子作りが少し楽になります。



ファンの熱風で焼くコンベクション機能を持つツインバードと、210℃を保って左右余白なしで置けるシャープもこの価格帯にあります。
3万円台後半から4万円台は、過熱水蒸気で料理の幅は広がりますが、お菓子を焼く力は下の帯とあまり変わらないかもしれません。お菓子のためにこの帯を選ぶ理由は、正直あまり見当たりません。
- クッキーやスポンジ、シューは、どの機種でも焼ける温度が出る
- 食パンやパイシートは、250℃のあとも200〜210℃を保つ機種を選ぶ
- 天板2枚の同時2段焼きと、230℃以上を保つ高温は、この価格帯では手に入らない
熱風コンベクションと角皿2枚の2段がそろうのは5万円台からです。一度に2段で焼けて、最高温度300℃(保持温度230℃)でハード系のパンまで焼けますが、30Lで幅50cm前後・約18〜22kgになり、1Kのキッチンでは置き場所との相談が必要です。
7万円以上は、熱風コンベクション・2段・230℃の保持は5万円台と同じで、違いは最高温度や自動メニューの数です。反対に、5万円台でもパナソニック NE-BS5E のように1段・上下ヒーターの機種があるので、価格だけでオーブン機能を判断しないようにしてください。
価格によるオーブンレンジの日常の利便性比較
次に暮らしに影響が出るレンジ機能や置き場所の影響について見ていきましょう。毎日のあたためと置き場所を、同じ予算の区切りで並べると下記の通りになります。
| 予算 | レンジとしての使い勝手 | 置き場所 |
|---|---|---|
| 〜2万円台前半 | 最大650〜1000W(高い出力は2〜3分まで) | 左右に10cmずつ空ける機種が多い |
| 2万円台後半〜3万円前後 | 最大600〜1000W。赤外線センサーの機種も | 背面0cmで壁につけて置ける機種が3台。ツインバードは上・左右・背面に10cm以上 |
| 3万円台後半〜4万円台 | 湿度センサーであたためを見る | 27Lで約13kg |
| 5万円台〜 | 重さと赤外線で量るセンサーの機種も | 30L・約18〜22kg、幅50cm前後 |
| 7万円〜 | レシピや自動メニューが多い | 30L・約18〜23kg |
レンジの出力は、1000Wや900Wが使えるのは2〜3分の短時間で、長いあたためは600W以下に切り替わる機種がほとんどです。毎日のあたためで差が出るのは最大出力そのものより、赤外線や湿度のセンサーで加熱を止めてくれるかどうかのほうが大きいでしょう。
置き場所は、2万円台後半から背面0cmで壁につけて置ける機種が増えます(ツインバードは例外で、上・左右・背面に10cm以上)。5万円以上になると本体が18kgを超えて幅50cm級になるので、1Kのキッチンでは機能より先に置き場所で候補が決まってしまいます。
- とにかく安く始めたい → COMFEE’ CF-EA181-BK(1万円台・18L・保証2年)
- 25Lを手ごろに、保証も長く → COMFEE’ CF-EA261-BK(2万円台前半・25L・保証2年)
- 予算を抑えて食パンにも挑戦したい → 東芝 ER-X18(2万円台前半・250℃のあとも210℃)
- 一度にたくさん焼きたい → 山善 MRK-F250TSV(2万円台前半・25L・購入者の声が多い)
- パンの発酵温度も細かく選びたい → 東芝 ER-D70A(2万円台後半・発酵4段階と赤外線センサー、背面0cm)
- 自動メニューに頼って始めたい → 東芝 ER-60ZB(2万円台後半・焼くお菓子とパンの自動メニュー8種)
- 迷ったらこの1台。焼き色のムラを減らしたい → ツインバード DR-E220B(3万円弱・熱風の対流・庫内の高さ22.8cm)
- 置き場所に隙間がなく、210℃もほしい → シャープ RE-WF232-B(3万円台・左右と背面0cm)



迷ったら、熱風の対流と庫内の高さを見てね。この2つがそろうのはツインバードだよ。
よくある誤解① 最高250℃と書いてあれば250℃で焼き続けられる
販売ページの「最高250℃」は、いちばん高く設定できる温度です。多くの機種は、250℃で使えるのは3〜5分ほどで、そのあとは自動的に200℃や210℃に切り替わると説明書に書いています。
しかもこの注記は、巻末の仕様表にしか載っていないことが多く、操作のページだけ読んでいると見落としてしまいます。今回の8機種の説明書を見ると、次のように分かれました。
| 250℃のあと(説明書の注記) | 機種 |
|---|---|
| 約5分で210℃に切り替わる | 東芝 ER-X18 |
| 約3分で210℃に切り替わる | シャープ RE-WF232-B |
| 約5分で200℃に切り替わる | 東芝 ER-60ZB、東芝 ER-D70A |
| 時間制限の記載なし | COMFEE’ CF-EA181-BK、山善 MRK-F250TSV、ツインバード DR-E220B |
| 説明書が未公開で未確認 | COMFEE’ CF-EA261-BK |
「時間制限の記載なし」は、250℃が続くという意味ではありません。説明書に書かれていないだけなので、250℃が落ちない前提では考えない方が安全です。
ただし、クッキーやスポンジは190℃台までで焼けるので、250℃のあとの温度が関係してくるのは、食パンやパイシートまで焼きたい場合です。焼くもの別に必要な温度は、ポイント①で3つの段階に分けて整理しています。



カタログの最高温度は、いちばん高いときの数字です。パンまで焼きたいなら、何分使えて、そのあと何℃になるのかを仕様表の注記で確かめましょう。
よくある誤解② オーブン内に溝が2段あれば2段で焼ける
庫内の側面に溝が上下2段あると、天板を2枚入れて一度に焼けそうに見えますよね。ところが今回紹介する機種のうち説明書を確かめた7機種は、どれも溝2段に角皿(天板)1枚で、2段で同時に焼けると書いた機種はありませんでした。
ツインバード DR-E220B とシャープ RE-WF232-B の説明書には、はっきり「2段調理はできません」とあります。上下の溝は、焼くものに合わせて高さを選ぶためのものと考えておきましょう。
一方で、角皿2枚で2段で焼けるのは、5万円台の東芝 ER-D3000C や日立 MRO-W1D のような熱風2段の機種からです。4万円台でも、シャープ RE-WF277 のように角皿1枚の1段の機種があるので、クッキーをたくさん焼きたい方は、天板1枚ずつ焼く前提で焼く回数と時間を見込んでおいてください。



天板1枚ずつでも、焼いているあいだに次の生地を用意しておけば、作業はスムーズに回りますよ。
よくある誤解③ 一人暮らしだから小さいオーブンで十分
自分の分だけ焼くならコンパクトな機種で十分、と考える方は多いかもしれません。ただ、庫内の大きさは焼ける量だけでなく、失敗しにくさに大きくかかわります。
小さい庫内はヒーターと生地の距離が近く、扉を開けたときに温度も下がりやすいので、同じレシピでも焼き色が偏ったり、中が生焼けのまま残ったりしてしまいます。18Lでも15cmの丸型スポンジやクッキー、パウンドケーキは焼けるので、焼けないわけではなく、焼くのに技術が必要ということです。
焼くことに慣れていなくて失敗したくない方は、熱風のない機種なら23L以上を目安にしましょう。理由はポイント②とポイント③で詳しく書いています。
- 天板2枚で一度に焼く2段調理
- 250℃を長く使うことと、230℃以上を保つ高温
- 熱風の対流(ツインバード DR-E220B を除く)
- 30L級の広い庫内
このあたりが欲しくなると価格は5万円台からになり、本体も30L級で幅50cm前後になります。1Kのキッチンでは置き場所との相談になるので、予算と部屋の広さを並べて考えてみてください。
参考記事:【2026年】お菓子作りにおすすめのオーブンレンジ7機種とその選び方


一人暮らしの安いオーブンレンジの選び方|見るべき5つのポイント


カタログスペックには、色々な情報が記載されていますが、お菓子作りに重要なポイントは次の5つです。
- ポイント① 最高温度は250℃を目安に、何分保てて何℃に下がるかまで見る
- ポイント② 容量は、焼ける量よりも失敗しにくさにかかわる
- ポイント③ 焼きムラを防ぐ熱風の対流と、ない機種での焼き方
- ポイント④ 置き場所で失敗した人の声から、空ける寸法を学ぶ
- ポイント⑤ 毎日のレンジとしての使い勝手も落とさない
ポイント① 最高温度は250℃を目安に何分保てて何℃に下がるかまで見る
「250℃以上」はオーブンレンジ選びでよく見る目安で、今回の8機種もすべて250℃まで設定できます。ただ、よくある誤解①で見たとおり、250℃が使えるのは多くの機種で3〜5分です。
見るべきなのは、最高温度・保てる時間・保持温度は何℃かの3つです。そこに、作りたいものに必要な温度を当てはめると決めやすくなります。
| 必要な温度 | 焼けるものの例 |
|---|---|
| 190℃台で足りる | シュー、アップルパイ、菓子パン、スポンジ、クッキー |
| 200〜210℃を保ちたい | 食パン、パイシートをパリッと焼く、丸パン |
| 230℃以上 | フランスパンなどのハード系(上位機の領域) |
シュー生地は、190〜200℃で一気に膨らませ、170〜180℃に下げて形を固めながら火を通し、最後に150〜160℃で乾かすように焼きます。最初の段階で190℃まで出せれば焼けることが多いので、東芝の2機種のように250℃のあと200℃になる機種でも困ることは少ないはずです。
食パンやパイシートをパリッと焼きたいなら、200〜210℃を保てる機種を選びましょう。今回の8機種では、東芝 ER-X18 とシャープ RE-WF232-B が210℃、東芝 ER-60ZB と ER-D70A が200℃を保つ機種となります。
自分が焼きたいものの行を見て、必要な最高温度と、そのあと保ちたい温度を決めてください。お菓子が中心なら、どの機種でも温度で困ることはほとんどありません。



お菓子作りだけなら温度はそこまで気にしなくてもOK!



パン作りをしたい人は注意が必要だね。
ポイント② 容量は焼ける量よりも失敗しにくさにかかわる


容量は「どれだけ焼けるか」で選ばれがちですが、お菓子作りでは失敗しにくさのほうに大きくかかわります。庫内が小さいとヒーターと生地の距離が近くなり、扉を開けたときの温度の下がり方も大きく、背の高い型では天井との余裕も少なくなるからです。
その結果、表面だけ焼き色が強くついたのに中は生焼けだった、シフォンの上面が焦げた、という失敗が起きてしまいます。説明書でも、庫内の上部や底は熱源に近くて温度が高くなることや、加熱中は扉の開閉をできるだけ少なくすることが繰り返し書かれています。
| 焼きたいもの | 庫内の目安 |
|---|---|
| 15cm(5号)の丸型スポンジ | 型の高さは6〜7.5cmが一般的。18Lでも焼けるが、技術は必要 |
| 17cmのシフォン型 | 煙突込みで12〜14cm。紹介している8機種どれにも入るが、高さ18.0cmの機種は余裕が少ない |
| 18cm(6号)の丸型 | 庫内の幅30cm前後の20L級でも焼ける。両端の余裕は6cmほど |
| クッキーのまとめ焼き | 庫内の幅と奥行が広い23〜26Lクラス |
18Lでも15cmの丸型スポンジは焼けます。丸型の高さは6〜7.5cmくらいが一般的で、膨らんだぶんを足しても天井にはぶつかりませんが、ヒーターが近いぶん焼き色の見極めが必要です。
18cmの丸型は、庫内の幅が30cm前後の20L級でも焼けます。両端の余裕は6cmほどで庫内の温度が下がりやすいので、天板の前後を入れ替えるときは扉を開けている時間を短く、手早く済ませましょう。
庫内の高さの数字が関係するのは、シフォンのような背の高い型を使うときです。一般的なスポンジやタルトなら、庫内の高さが19cm台でも21cm台でも仕上がりはあまり変わりません。焼くことに慣れていなくて失敗したくないなら、熱風のない機種は少し予算を上げてでも23L以上を選んでおくと安心かもしれません。



手持ちの型がある方は、高さを測ってから庫内の寸法と見比べましょう。
ポイント③ 焼きムラを防ぐ熱風の対流とない機種での焼き方
焼きムラを抑えるなら、ファンで庫内の空気を回す熱風の対流と、天板2枚で焼ける2段がそろっているのが理想です。ただ、3万円以内で熱風の対流があるのは、今回調べた中ではツインバード DR-E220B の1台だけでした。
| 加熱方式 | 庫内の熱のまわり方 | お菓子での違い |
|---|---|---|
| 上下ヒーター | ヒーターに近い面から先に焼ける | 焼き色が偏りやすく、天板を入れ替える手間が複数回発生する |
| 熱風の対流 | ファンで庫内の空気を動かす | 天板の場所による焼き色や膨らみの差が出にくい |
生地が膨らんだ形のまま焼き固まるのは、卵のタンパク質が70℃前後で固まり、小麦粉のデンプンが80〜90℃で糊化するからです。熱風コンベクションの対流があると庫内の温度差が小さくなるので、この凝固と糊化が天板のどこでも同じように進みます。
熱風コンベクションのない機種でも、焼き時間の半分ほどで天板の前後を入れ替え、レシピより10℃ほど下げて焼き、最後に焼き色調整を行えば差は小さくできます。東芝やツインバードの説明書にも、焼きムラが気になるときは途中で前後を入れ替えるよう書かれています。
ただ、庫内が小さい機種ほど扉を開けたときに温度が下がりやすく、入れ替えそのものが失敗のもとになることもあります。
ポイント④ 置き場所で失敗した人の声から空ける寸法を学ぶ
置き場所の失敗は、届いてから気づくことがほとんどです。
4機種(COMFEE’ CF-EA181-BK・CF-EA261-BK、東芝 ER-X18・ER-D70A)の221件のレビューのうち11件が、置き場所で困った・気をつけたという声でした。
実際の購入者の声を、8機種のレビュー全体から3つ紹介します。



寸法は測ったのに、背面や左右に空ける分を計算していなかった。結局オーブンは使えず、温め専用になってしまった。
— 山善 MRK-F250TSV の購入者・★3



食器棚に入るか何度も測ったのに、扉を開けると取手が食器棚のスライドドアに当たる。そこだけ計算ミスだった。
— 東芝 ER-X18 の購入者・★5



腰より低い場所に置いたら、タッチパネルが見にくく押しにくい。
— 東芝 ER-60ZB の購入者・★2
1つ目は、熱を逃がすための空きを計算に入れていなかった例です。オーブンレンジは本体の周りに空きが必要で、説明書で決められた寸法は機種ごとに違います。
2つ目は扉の取っ手、3つ目は置く高さの失敗です。本体の寸法だけでなく、扉を開けたときに取っ手が何に当たるか、操作パネルがどの高さに来るかまで想像しておくと、この手の失敗は避けられます。
今回の8機種で見ると、背面を0cmにして置けるのは2万円台後半〜3万円台の機種で、左右も0cmにできるのはシャープ RE-WF232-B だけです。
1万円台〜2万円台前半の機種は左右に10cmずつの空きが必要なので、安さを優先するなら置き場所に余裕を持たせておくことが何より大切です。機種ごとの数字は設置スペースの表にまとめています。



本体の寸法だけで置けると判断するのは危険です。寸法と扉の開き方まで含めて選びましょう。
ポイント⑤ 毎日のレンジとしての使い勝手も落とさない
一人暮らしでは、レンジ機能も頻繁に利用するため、お菓子の性能だけでなく、毎日のあたためで不満が出ないかも見ておきましょう。
| 機種 | レンジの最大出力 | センサー | 発酵 |
|---|---|---|---|
| COMFEE’ CF-EA181-BK | 650W(東日本は500W) | 温度 | 35・40℃ |
| COMFEE’ CF-EA261-BK | 1000W(購入者の声。特定メニューのみ) | 未確認 | 未確認 |
| 東芝 ER-X18 | 900W(最大2分) | 蒸気を検知 | 35・40℃ |
| 山善 MRK-F250TSV | 1000W(3分まで) | 温度(重さは手入力) | 35・40℃ |
| 東芝 ER-D70A | 1000W(最大3分) | 赤外線 | 30〜45℃ |
| 東芝 ER-60ZB | 1000W(最大3分) | 温度 | 30〜45℃ |
| ツインバード DR-E220B | 600W(東日本は500W) | 赤外線+温度 | 35・40℃ |
| シャープ RE-WF232-B | 900W(最大2分) | 蒸気を検知 | 35・40・45℃ |
1000Wや900Wが使えるのは2〜3分までの機種がほとんどで、長いあたためは600W以下になります。COMFEE’ CF-EA181-BK とツインバード DR-E220B は電源の周波数で出力が変わり、東日本(50Hz)では500Wです。
センサーは、食品の表面温度を赤外線で見る機種、蒸気を検知する機種、庫内の温度センサーだけの機種に分かれます。山善 MRK-F250TSV のように、重さや時間を自分で入れてあたためる機種もあるので、ボタン1つで済ませたい方は確かめてから選んでください。
回転皿(ターンテーブル)のないフラットテーブルが中心で、フラットテーブルは庫内の底が平らなので拭き掃除がしやすく、大きな型も置きやすいです。角皿は外して洗えるので、お菓子を焼いたあとの手入れは天板を洗うだけで済みますよ。
パンも焼きたい方は、発酵の温度も見ておきましょう。30〜45℃の4段階から選べる東芝 ER-60ZB と ER-D70A は、一次発酵と二次発酵で温度を変えたいときに扱いやすい機種です。お菓子作りだけなら、35℃と40℃の2段階でも困ることはないかもしれません。



一人暮らしなら、あたためは毎日使いますよね。お菓子の性能と同じくらい、レンジの使いやすさも大事にしてくださいね。
お菓子作りにおすすめの安いオーブンレンジ8機種|一人暮らし向けに価格帯別で紹介


今回の8機種は、1万円台のCOMFEE’ CF-EA181-BK から3万円台のシャープ RE-WF232-B まで、価格の安い順に並べています。
コスパで選ぶなら、予算ごとに1台だけ選ぶと次のとおりです。
| 予算 | この1台 | 選ぶ理由 |
|---|---|---|
| 1万円台 | COMFEE’ CF-EA181-BK | 250℃と発酵が使えて保証2年 |
| 2万円台前半 | COMFEE’ CF-EA261-BK | 25Lで失敗しにくく保証2年。食パンまで焼くなら東芝 ER-X18 |
| 2万円台後半 | 東芝 ER-60ZB | 焼くお菓子とパンの自動メニューが8種 |
| 3万円弱 | ツインバード DR-E220B | 今回調べた中で唯一の熱風の対流 |
【1万円台】COMFEE’ CF-EA181-BK 18L|250℃と発酵が使えて保証は2年


- 1万円台で買えて、最初の1台にしやすい
- オーブンは100〜250℃を10℃刻み、発酵は35℃と40℃
- 自動メニューにクッキーとスポンジケーキがある
- メニューや時間はダイヤルを回して選ぶ
- メーカー保証が2年と長め
- 庫内は幅28.3×奥行32.2cmで、18cmの丸型は両端5cmほどとぎりぎり
- 250℃のあと何℃になるかは説明書に書かれていない
- レンジは最大650W(東日本は500W)で1000Wがない
- 上15cm・左右10cm・背面10cmの空きが必要
| スペック | 詳細 |
|---|---|
| 容量 | 18L |
| 外形(幅×奥行×高さ) | 48.5 × 37.6 × 30.2 cm(約15.3kg) |
| 庫内(幅×奥行×高さ) | 28.3 × 32.2 × 19.2 cm |
| 温度 | 100〜250℃(10℃刻み・250℃のあとの注記なし)/発酵35・40℃ |
| 加熱と角皿 | 上下ヒーター(熱風なし)・温度センサー/溝2段・角皿1枚 |
| レンジ・設置・保証 | レンジ650W(東日本は500W)/上15・左右10・背面10cm(左右どちらかは開放)/保証2年 |
とにかく安くオーブンレンジを1台そろえたい方、予算が限られていてもお菓子作りを始めたい方に向く1台です。
オーブンは100〜250℃を10℃刻みで選べて、発酵は35℃と40℃です。250℃を何分保てるか、そのあと何℃になるかは説明書に書かれていないので、250℃が続く前提では考えないほうが安心です。クッキーやスポンジ、シューのように190℃台で焼けるお菓子なら、困る場面は少ないかもしれません。
庫内は幅28.3×奥行32.2×高さ19.2cmで、角皿は1枚です。溝は上下2段ありますが、上段か下段のどちらかに角皿を入れて焼く使い方になります。
18Lの小さな庫内はヒーターと生地が近く、扉を開けたときに温度も下がりやすいので、焼くのに技術は必要です。レシピより10℃低めにして、途中で天板の前後を入れ替えるやり方を、最初の数回で覚えてしまいましょう。
置くには本体の幅48.5cmに左右10cmずつを足した約69cmと、上に15cmの空きが必要です。左右どちらか一方は開けておく決まりなので、棚のすき間にぴったり収めたい方には向きません。
18cmの丸型は両端5cmほどでぎりぎりなので、天板の前後を入れ替えるときは手早く済ませてください。それでも台の上に置けるなら、1万円台で250℃と発酵がそろい、保証も2年付くこの機種は、最初の1台として無理のない選び方です。



予算が限られていても、まず焼いてみることが上達への近道です。クセがつかめてくると、焼き色も狙いどおりになってきますよ。
【2万円台前半】COMFEE’ CF-EA261-BK 25L|25Lの庫内に自動メニュー23種と保証2年


- 25Lの庫内で、クッキーやケーキをまとめて焼ける
- オーブンは250℃まで(販売ページの値)
- 自動メニューが23種類(販売ページの値)
- カップに水を入れる簡易スチームが使える(メーカーの公式発表)
- メーカー保証が2年
- 説明書がネット上に公開されておらず、250℃のあとの温度や発酵の温度を確かめられない
- 幅51.3cmと外形が大きく、置き場所を選ぶ
- レンジの1000Wは特定のメニューでしか使えないという購入者の声がある
- スチームは簡易式で、過熱水蒸気ではない
| スペック(販売ページの値) | 詳細 |
|---|---|
| 容量 | 25L |
| 外形(幅×奥行×高さ) | 51.3 × 40.3 × 33.2 cm(13.1kg) |
| 庫内(幅×奥行×高さ) | 32.8 × 35.5 × 20.6 cm |
| 温度 | 250℃(下限・刻み・250℃のあとは未確認) |
| 加熱と角皿 | カップ式の簡易スチーム(公式発表)/ヒーターの構成は未確認 |
| レンジ・設置・保証 | 設置の空きは未確認/保証2年/2026年4月発売 |
参照:メーカーの公式発表(取扱説明書は未公開)、商品詳細ページ
お菓子作りの失敗を減らしたくて25Lの庫内を2万円台前半で選びたい方、保証の長さを重視したい方に向く1台です。
最高温度は250℃ですが、何分保てるか、そのあと何℃になるかは公式情報では確認ができませんでした。クッキーやスポンジなど190℃台で焼けるお菓子なら、そこまで気にしなくてもよいかもしれませんが、食パンまで焼きたい方は、250℃のあとの温度がスペックに書いてある機種を選ぶと安心です。
庫内は幅32.8×奥行35.5×高さ20.6cmで、角皿は1枚です。
懸念点としては、楽天の110件のレビューのうち7件で不具合の書き込みがあり、庫内の加熱に関わるエラー表示が中心でした。外形も幅51.3cmと大きいので、設置予定の場所が狭い方には向きません。
一方で、保証が2年あるのは、25Lを安心して長く使いたい方にとって心強いところです。
【2万円台前半】東芝 ER-X18 18L|250℃のあとも210℃を保つオーブンレンジ


- 250℃を約5分使ったあとも、210℃で焼き続けられる
- 約12kgと8機種でいちばん軽い
- 焼く自動メニューにクッキーとスポンジケーキがある
- 発酵は35℃と40℃に対応
- 自動あたためは蒸気を検知するセンサーでボタンを押すだけ
- 庫内は幅28.3×奥行32.1cmで、18cmの丸型は両端5cmほどとぎりぎり
- 上15cm・左右と背面10cmの空きが必要で、左右どちらかは開けておく
- 熱風の対流はなく、上下ヒーターで焼く
- レンジの900Wは最大2分で、そのあとは600W
| スペック | 詳細 |
|---|---|
| 容量 | 18L |
| 外形(幅×奥行×高さ) | 48.5 × 37.6 × 30.2 cm(約12kg) |
| 庫内(幅×奥行×高さ) | 28.3 × 32.1 × 18.9 cm |
| 温度 | 100〜250℃(250℃は約5分、そのあと210℃)/発酵35・40℃ |
| 加熱と角皿 | 上下ヒーター(熱風なし)/溝2段・角皿1枚 |
| レンジ・設置・保証 | レンジ900W(最大2分)・連続600W/上15・左右10・背面10cm(左右どちらかは開放)/保証1年(マグネトロン2年) |
一人暮らしで予算を抑えつつ、お菓子作りだけでなく丸パンや食パンにも挑戦したい方に向く1台です。
250℃で使えるのは約5分で、そのあとは自動的に210℃に切り替わります。200〜210℃が必要な食パンやパイも焼き時間を組み立てやすいですね。
庫内は幅28.3×奥行32.1×高さ18.9cmの18Lで、角皿は1枚、溝は上下2段です。説明書にも、「庫内の上部や底は熱源に近くて温度が高くなるので、背の高い型は上面が焦げないか様子を見るように」と記載があり、小さな庫内は焼くのに技術が必要です。
途中で天板の前後を入れ替える、焼き色が濃い部分にアルミホイルをかけるといった手当てを、最初の数回で覚えておきましょう。
置くには本体の幅48.5cmに左右10cmずつを足した約69cmと、上に15cmの空きが必要で、予熱も200℃で約15分とゆっくりめです。
18cmの丸型は両端5cmほどでぎりぎりなので、天板の前後を入れ替えるときは手早く済ませましょう。そのかわり約12kgと8機種でいちばん軽く、210℃を保てる機種を2万円台前半で選べるのはうれしいところです。
【2万円台前半】山善 MRK-F250TSV 25L|角皿スチームでシュークリームまで自動で焼ける


- 25Lの庫内(幅32.8×奥行35.5cm)で、まとめ焼きがしやすい
- 自動メニュー19種に、クッキー・スポンジケーキ・シュークリームがある
- 角皿の隅に水を入れるスチームが使える
- レンジは1000W(3分まで)
- 楽天の367件のレビューを読んで、焦げや生焼けの訴えがなかった
- 上15cm・側面10cm・背面10cmの空きが必要で、置くには幅約71cmが必要
- 250℃のあと何℃になるかは説明書に書かれていない
- レンジの自動あたためは、重さや時間を自分で入れる
- 故障や初期不良の書き込みが楽天の367件中30件あった
| スペック | 詳細 |
|---|---|
| 容量 | 25L |
| 外形(幅×奥行×高さ) | 51.3 × 40.3 × 33.2 cm(約13.1kg) |
| 庫内(幅×奥行×高さ) | 32.8 × 35.5 × 20.6 cm |
| 温度 | 100〜250℃(10℃刻み・250℃のあとの注記なし)/発酵35・40℃ |
| 加熱と角皿 | 庫内上部のヒーター2本(熱風なし)・角皿の隅に水を入れるスチーム/溝2段・角皿1枚 |
| レンジ・設置・保証 | レンジ1000W(3分まで)/上15・側面10・背面10cm(片面は開放)/保証1年(マグネトロン2年) |
お菓子作りで一度にたくさん焼きたい方、購入者の声の多さで選びたい方に向く1台です。
オーブンは100〜250℃を10℃刻みで、発酵は35℃と40℃です。250℃のあとの温度の注記は説明書にありませんが、付属レシピのシュークリームは手動なら190℃で約34分なので、シューまでなら温度で困ることは少なそうです。
庫内は幅32.8×奥行35.5×高さ20.6cmで、ヒーターは庫内の上側に2本構成。角皿は溝の上段か下段に入れて使い、スポンジケーキやシュークリームの自動メニューでは、角皿の隅に水を入れてスチームを使います。
故障の報告は楽天のレビュー367件のうち30件にあり、多くは購入から4か月〜2年半のあいだでした。購入時には延長保証を付けておくと安心ですね。
また設置場所には本体の幅51.3cmに側面10cmずつを足した約71cmが必要なので、置き場所が狭い方には向きません。場所さえ取れれば、焼く回数を減らせる庫内の広さは、この価格帯では頼もしいところです。
【2万円台後半】東芝 ER-D70A 26L|赤外線センサーと4段階の発酵がそろう26L


- 庫内は幅37.6×奥行32.0cmと横に広い26L
- 発酵は30・35・40・45℃の4段階
- 赤外線センサーで食品の表面温度を見てあたためる
- 背面0cm・左1.5cm・右4.5cmで置ける(上は10cm)
- 自動メニューにスポンジケーキ・クッキー・窯出しシュー・プリン・フランスパンがある
- 250℃のあとは200℃なので、210℃を保てる機種と比べると食パン向きではない
- 熱風の対流はなく、上下ヒーターで焼く
- 外形の奥行が39.0cmあり、奥行の浅い棚には収まらない
- 約14kgあり、設置のときは持ち上げに気をつけたい
| スペック | 詳細 |
|---|---|
| 容量 | 26L |
| 外形(幅×奥行×高さ) | 48.0 × 39.0 × 35.0 cm(約14kg) |
| 庫内(幅×奥行×高さ) | 37.6 × 32.0 × 19.8 cm |
| 温度 | 100〜250℃(250℃は約5分、そのあと200℃)/発酵30・35・40・45℃ |
| 加熱と角皿 | 上下ヒーター(熱風なし)・角皿の溝に湯を注ぐスチーム/溝2段・角皿1枚 |
| レンジ・設置・保証 | レンジ1000W(最大3分)・連続600W/上10・左1.5・右4.5・背面0cm/保証1年(マグネトロン2年) |
お菓子作りに加えてパンも焼きたくて発酵の温度を細かく選びたい方、背面を壁につけて置きたい方に向く1台です。
250℃で使えるのは約5分で、そのあとは200℃に切り替わります。210℃以上に設定したときも200℃になり、予熱も200℃までですが、付属のお菓子のレシピは150〜180℃が中心なので、お菓子を焼くには十分な温度です。
庫内は幅37.6×奥行32.0×高さ19.8cmです。角皿は1枚で溝の上段か下段に入れて使い、スポンジやシューの自動メニューでは、角皿の溝に熱いお湯を注いでスチームを使います。
気をつけたいのは、食パンやパイを高い温度で焼きたい場合です。200℃を保てるので焼けないわけではありませんが、210℃がほしい方には東芝 ER-X18 やシャープ RE-WF232-B のほうが合うかもしれません。外形の奥行も39.0cmあるので、奥行の浅い棚に置きたい方にも向きません。
それでも、26Lの広さと4段階の発酵、背面を壁につけて置ける手軽さを2万円台後半で選べるのは、大きな魅力です。気になった方は、在庫があるうちに検討してみてください。
【2万円台後半】東芝 ER-60ZB 23L|焼くお菓子とパンの自動メニュー8種のAmazon限定モデル


- 焼くお菓子とパンの自動メニューが8種(スポンジケーキ・窯出しシュー・プリン・バターロールなど)
- 発酵は30・35・40・45℃の4段階
- 背面0cm・左右3cmで置ける(上は10cm)
- レンジは1000W(最大3分)
- 角皿の溝にお湯を注ぐスチームが使える
- 250℃のあとは200℃なので、210℃を保てる機種と比べると食パン向きではない
- 庫内の高さは18.0cmで、背の高い型では余裕が少ない
- 熱風の対流はなく、上下ヒーターで焼く
- センサーは温度センサーのみ
| スペック | 詳細 |
|---|---|
| 容量 | 23L |
| 外形(幅×奥行×高さ) | 46.8 × 38.7 × 33.8 cm(約15kg) |
| 庫内(幅×奥行×高さ) | 37.4 × 31.0 × 18.0 cm |
| 温度 | 100〜250℃(250℃は約5分、そのあと200℃)/発酵30・35・40・45℃ |
| 加熱と角皿 | 上下ヒーター(熱風なし)・角皿の溝に水や湯を注ぐスチーム/溝2段・角皿1枚 |
| レンジ・設置・保証 | レンジ1000W(最大3分)・連続600W/上10・左右3・背面0cm/保証1年(マグネトロン2年) |
お菓子作りに慣れていなくて、自動メニューに頼りながらお菓子もパンも焼いてみたい方に向く1台です。
250℃は約5分で200℃に切り替わり、210℃以上に設定したときも200℃になります。付属レシピの窯出しシューは200℃から190℃に下げて焼く手順で、スポンジケーキは180℃なので、お菓子には十分な温度です。
庫内は幅37.4×奥行31.0×高さ18.0cmと横に広く、角皿は1枚です。スポンジやシュー、プリンの自動メニューでは、角皿の溝にお湯を注いでスチームを使います。
庫内の高さは18.0cmなので、17cmのシフォン型のように背の高い型を中心に焼く方には余裕が少なく、向かないかもしれません。高い温度で食パンを焼きたい方も、210℃を保てる機種と比べてから決めてください。
背面を壁につけて左右3cmで置けるうえ、レンジは1000Wを最大3分使えるので、毎日のあたためにも使いやすい仕様です。
【3万円弱】ツインバード DR-E220B 20L|今回調べた中で唯一ファンの熱風で焼ける


- 上下ヒーターに上面ファンを組み合わせた熱風の対流で焼ける
- 100〜250℃を10℃刻みで設定でき、250℃の時間制限の記載がない
- 庫内の高さは22.8cmで8機種でいちばん高い
- 赤外線センサーと温度センサーで加熱を見る
- 焼く自動メニューにクッキーとスポンジケーキがある
- 約16kgと8機種の中では重いほう
- レンジは最大600W(東日本は500W)で1000Wがない
- 上・左右・背面に10cm以上の空きが必要で、ラックや棚の中には置けない
- 天板は1枚で「2段調理はできません」と説明書に明記
- Amazonに在庫がなく、購入は楽天や公式ストアになる
| スペック | 詳細 |
|---|---|
| 容量 | 20L |
| 外形(幅×奥行×高さ) | 48.7 × 37.9 × 31.5 cm(ハンドルを含まない・約16kg) |
| 庫内(幅×奥行×高さ) | 30.2 × 32.4 × 22.8 cm |
| 温度 | 100〜250℃(10℃刻み・250℃の時間制限の記載なし)/発酵35・40℃ |
| 加熱と角皿 | 上下ヒーター+上面ファンの熱風の対流/溝2段・天板1枚+網1枚(2段調理はできません) |
| レンジ・設置・保証 | レンジ600W(東日本は500W)/上・左右・背面10cm以上(左右どちらかは開放)/保証1年(持ち込み修理) |
お菓子作りで焼き色のムラをできるだけ減らしたい方、どれにするか決めきれない方に向く1台です。
オーブンは100〜250℃を10℃刻みで選べて、250℃を保てる時間は、東芝やシャープのように仕様表で明示されていません。付属レシピに250℃で25分焼く工程がありますが、焼き魚のレシピで、250℃が続くとメーカーが約束しているわけではないので、そこは期待しすぎずに使いましょう。
庫内は幅30.2×奥行32.4×高さ22.8cmで、高さは8機種でいちばんありますが、幅と奥行は23L以上の機種より小さめです。溝は上下2段ありますが天板は1枚で、2段調理はできません。
20Lは、扉の開閉で庫内の温度が落ちやすい容量ですが、この機種は予熱の目安がわかる4機種の中でいちばん短く(約8分。他機種は約9分〜最長約15分)、20Lの庫内をオーブン1420Wで温めるので、容量のわりに火力も大きめです。
熱風コンベクションで生地への熱の伝わりも速く、温度の下がりやすさを戻りの速さで補えるので、熱風のない機種の目安にした23L以上に届かなくても候補に入れやすいかもしれません。
気になるのは、レンジが最大600Wで1000Wを使えないことと、約16kgの重さです。上・左右・背面に10cm以上の空きが必要で、ラックや棚の中には置けないので、棚に収めたい方には向きません。
それでも高さ22.8cmの庫内と熱風の対流がそろうのはこの1台だけなので、台の上に置き場所を作れるなら、焼き上がりで後悔しにくい選び方になります。
【3万円台】シャープ RE-WF232-B 23L|250℃後は210℃ 左右と背面にピッタリ配置可能


- 250℃は約3分だが、そのあとも210℃で焼き続けられる
- 左右0cm・背面0cmで置ける(上は10cm)
- 発酵は35・40・45℃の3段階
- 自動メニューにクッキー・スポンジケーキ(15・18・21cm)・なめらかプリン・ロールパンがある
- 庫内は幅37.4×奥行31.0cmと横に広い
- 8機種でいちばん高い(3万円台前半)
- 熱風の対流はない
- 庫内の高さは18.0cmで、背の高い型では余裕が少ない
- 付属のスチームカップはお菓子・パンのメニューでは使わない
- 溝は2段あるが「2段調理はできません」と説明書に明記
| スペック | 詳細 |
|---|---|
| 容量 | 23L |
| 外形(幅×奥行×高さ) | 46.8 × 38.4 × 33.8 cm(ハンドル込みの奥行44.0cm・約16kg) |
| 庫内(幅×奥行×高さ) | 37.4 × 31.0 × 18.0 cm |
| 温度 | 110〜250℃(250℃は約3分、そのあと210℃)/発酵35・40・45℃ |
| 加熱と角皿 | 上下ヒーター(熱風なし)・スチームカップ/溝2段・角皿1枚(38.4×30.0cm・2段調理はできません) |
| レンジ・設置・保証 | レンジ900W(最大2分)・連続600W/上10・左右0・背面0cm/保証1年 |
一人暮らしの狭いキッチンで食パンやパイまで焼きたい方、左右や背面に空きを取れない方に向く1台です。
250℃で使えるのは約3分と短めですが、そのあとは210℃に切り替わります。200〜210℃が必要な食パンやパイシートにも使えますし、付属レシピのロールパンは190℃で約15分です。
庫内は幅37.4×奥行31.0×高さ18.0cmで、角皿は38.4×30.0cmの1枚です。レンジ内の溝は上下2段ありますが、2段調理はできません。付属のスチームカップは料理のメニューで使うもので、基本的にお菓子やパン、発酵のメニューでは使わない仕様となっています。
8機種でいちばん高く、熱風の対流もありません。庫内の高さも18.0cmなので、シフォンのように背の高い型を中心に焼く方や、予算を3万円以内に抑えたい方には向きません。
それでも左右と背面0cmで置けて210℃も保てるので、狭いキッチンでパンまで焼きたい方には心強い1台です。



どの機種も溝は2段ですが、角皿は1枚です。2段で一度に焼けるのは5万円台からなので、そこは割り切って選びましょう。
焼く技術に自信がない方や、ハード系のパンまで焼きたい方は、熱風と2段がそろう5万円台からの機種も見ておくと、選び方の幅が広がります。上の価格帯の機種は、【2026年】お菓子作りにおすすめのオーブンレンジ7機種とその選び方で比べています。
一人暮らしの置き場所と電気代|8機種のサイズと安く焼くコツ
機種が決まったら、置き場所と電気代を数字で確かめておきましょう。どちらも買う前に分かることなので、先に片づけてしまうと安心です。
8機種のサイズと説明書で決められた空ける寸法
置けるかどうかは、本体のサイズだけでなく、外形寸法に空ける寸法を足した大きさで決まります。背面0cmで壁に寄せられる機種と、背面に10cm必要な機種では、同じ置き場所でも結果が変わってしまいます。
| 機種 | 必要な幅(外形+左右の空き) | 必要な奥行(外形+背面の空き) | 必要な高さ(外形+上の空き) |
|---|---|---|---|
| COMFEE’ CF-EA181-BK | 約69cm(左右10cmずつ)* | 約48cm(背面10cm) | 約45cm(上15cm) |
| COMFEE’ CF-EA261-BK | 未確認(本体51.3cm) | 未確認(本体40.3cm) | 未確認(本体33.2cm) |
| 東芝 ER-X18 | 約69cm(左右10cmずつ)* | 約48cm(背面10cm) | 約45cm(上15cm) |
| 山善 MRK-F250TSV | 約71cm(側面10cmずつ)* | 約50cm(背面10cm) | 約48cm(上15cm) |
| 東芝 ER-D70A | 約54cm(左1.5・右4.5cm) | 39.0cm(背面0cm) | 45.0cm(上10cm) |
| 東芝 ER-60ZB | 約53cm(左右3cmずつ) | 38.7cm(背面0cm) | 約44cm(上10cm) |
| ツインバード DR-E220B | 約69cm以上(左右10cm以上)* | 約48cm以上(背面10cm以上) | 約42cm以上(上10cm以上) |
| シャープ RE-WF232-B | 46.8cm(左右0cm) | 38.4cm(背面0cm)。ハンドル込みは44.0cm | 約44cm(上10cm) |
COMFEE’ CF-EA261-BK は取扱説明書が公開されておらず、空ける寸法の公表もないため、本体の寸法だけ載せています。
*の機種は、左右どちらか一方(山善は片面)を開けておく決まりなので、両側を壁や棚で囲んだすき間には置けません。ツインバード DR-E220B は、ラックや棚の中への設置も避けるよう説明書に書かれています。
奥行は外形の値で、東芝の3機種は背面の出っ張り(凸部)から空きを測ります。どの機種も扉を手前に開けて出し入れするスペースは別に必要なので、扉を開けたときの前側の余裕も見ておきましょう。
重さは、いちばん軽い東芝 ER-X18 が約12kg、重いツインバード DR-E220B とシャープ RE-WF232-B が約16kgです。棚やレンジ台が重さに耐えられるかも、合わせて見ておきましょう。



奥行は、扉を開けた分と取っ手の出っ張りも見てね。前に扉が開くスペースがあるかも確かめておくと安心だよ。
電気代を左右するのは焼いた回数と予熱の回数
お菓子作りの電気代は、オーブンの消費電力と、予熱にかかる時間、焼く回数でおおよそ決まります。見落とされやすいのは予熱のほうで、焼くたびに庫内を温める時間が1回分ずつ乗ってきます。
クッキーを3回に分けて焼けば、予熱も3回かかってしまいます。天板いっぱいに並べて焼く回数そのものを減らすほうが、機種の消費電力を比べるより差が出るかもしれません。庫内の広い機種が電気代の面でも有利なのは、この点ですね。
レンジは少し考え方が違います。1000Wの機種は1分あたりの電力が大きいぶん、同じあたためを短い時間で終えられますが、1000Wの3機種は、1000Wを使えるのが3分までで、長いあたためは600W以下になります。



まとめて焼けば予熱は1回で済むのよね。回数を減らすのがいちばん手っ取り早いです。
ブランドとシリーズ別に見るお菓子作り向けオーブンレンジの中身の違い
シリーズ名は、上位機の特徴で覚えられていることが多いものです。石窯ドームなら熱風、ヘルシオなら水で焼く、というように。ところが同じ名前でも、価格帯が下がると中身は別物になります。
名前だけで選ぶと、思っていた機能が付いていなかった、ということになってしまいます。ブランドごとに、低・中・高の3つの帯で何が変わるかを並べたので、気になるブランドだけ開いてみてください。4万円以上の機種そのものは、【2026年】お菓子作りにおすすめのオーブンレンジ7機種とその選び方で詳しく比べています。
東芝 石窯ドーム — 「焼き」に強いメーカー。ただし熱風と300℃が付くのは中価格帯から
| 帯 | 代表機種 | 強み | 弱み |
|---|---|---|---|
| 低(〜3万円台) | ER-60ZB(23L・約2.9万円・Amazon限定) | Amazonでいちばん売れている。焼くお菓子とパンの自動メニュー8種 | 上下ヒーターだけで熱風なし。250℃は5分で200℃に |
| 中(4〜6万円) | ER-D3000C(30L・約5.7万円) | 300℃・熱風・角皿2枚で2段調理。8眼の赤外線センサー | 約22kg・幅50cm。一人暮らしには持て余す大きさ |
| 高(7万円〜) | ER-D7000C(30L・約9.8万円) | 350℃。過熱水蒸気も300℃まで。スチーム発酵が4段階 | 庫内の寸法は中価格帯の D3000C と同じ。差は最高温度・センサー・深皿 |
東芝は公式サイトで「業界最高350℃の石窯ドームだからこそ、焼き上がりが別格」「丸みを帯びた庫内の構造と角皿のスリットで、熱風の対流が良く、ムラを抑えます」と、オーブンの焼きを前に出しています。ただし、その機能があるのは中価格帯からとなります。
シャープ ヘルシオ/PLAINLY — 「水で焼く」ヘルシオは今のラインナップでいちばん安くても6万8千円。熱風は6万円台から
| 帯 | 代表機種 | 強み | 弱み |
|---|---|---|---|
| 低(〜3万円台) | RE-WF232(23L・約3.3万円・PLAINLY) | 250℃のあとも210℃を保つ。発酵45℃あり | 熱風なし。スチームカップはお菓子・パンには使わない |
| 中(4〜6万円) | RE-WF277(27L・約4.7万円・PLAINLY) | 過熱水蒸気で主菜・副菜を同時に作れる | 角皿1枚の1段。210℃以上は5分で200℃に下がり、低価格帯の RE-WF232 より保てる温度が低い |
| 高(7万円〜) | AX-N1D(1段熱風・約8.1万円)、AX-RS1D(2段熱風・約11万円) | 熱風・300℃・そのあとも230℃。過熱水蒸気 | AX-N1D は角皿1枚の1段。角皿2枚の2段熱風は AX-RS1D から |
シャープはヘルシオを「水のチカラで『おいしい』と『ヘルシー』を届けたい」という考えで作っていて、過熱水蒸気を密閉した庫内に充満させる方式です。PLAINLY については「シンプルで使いやすいこと」を軸にしています。
熱風コンベクションが付くのは、PLAINLY の30L機 RE-WF307とヘルシオ AX-N1D からで、角皿2枚の2段熱風は AX-RS1D(約11万円)と AX-LSX3D(約14.6万円)になります。
日立 ヘルシーシェフ — 重さを量るセンサーと蓄熱のセラミック皿。安い機種でも250℃のあと210℃
| 帯 | 代表機種 | 強み | 弱み |
|---|---|---|---|
| 低(〜3万円台) | MRO-HE4C(22L・約2.4万円) | 250℃のあとも210℃。皿受棚が3段で高さを選べる | お菓子の自動メニューなし。本記事では在庫が安定しないため外した |
| 中(4〜6万円) | MRO-W1D(30L・約5.2万円) | 熱風2段・310℃・そのあとも230℃。重量+赤外線の「Wスキャン」 | 同じ帯の MRO-S7E(約5.4万円)は上下ヒーター1段で角皿なし。型番で中身が変わる |
| 高(7万円〜) | MRO-W10B(30L・約7.3万円) | 熱風2段・300℃・230℃保持・レシピ数が最多 | 熱風・2段・230℃保持は中価格帯の W1D と同じ。差は自動メニューの数 |
日立は「重さと温度をはかる Wスキャン」「蓄熱性の高いセラミック製のテーブルプレートで火力を集中」と打ち出していて、あたための自動化と底からの火力に力を入れています。熱風コンベクションが付くのは、中価格帯の W 型番からです。
パナソニック ビストロ/FSシリーズ — レンジとセンサーに投資。熱風2段は6万円台後半の BS8 から
| 帯 | 代表機種 | 強み | 弱み |
|---|---|---|---|
| 低(〜3万円台) | NE-FS3D(23L・約2.8万円) | 250℃のあとも210℃。左右・背面0cmで置ける | お菓子の自動メニューなし。本記事では在庫が安定しないため外した |
| 中(4〜6万円) | NE-BS5E(26L・約5.8万円) | 赤外線センサーでレンジのあたためが速い | 1段・上下ヒーター・スチームなし・250℃は5分で210℃。焼く力は低価格帯と同じ |
| 高(6万円台後半〜) | NE-BS8D(30L・約6.5万円〜7.3万円・2025年型) | 2段コンベクション・300℃。ビストロで熱風2段が付くいちばん安い機種 | 8万円台の NE-BS6E(25L)は1段・上下ヒーター・250℃で、値段と焼く力が逆転している。今の2段機は NE-BS9E(約11.5万円)・NE-UBS10E(約14.2万円) |
パナソニックは「おいしさと手軽さは、両立できる」「冷凍ストックやありもの食材も、好きな量だけ、ムダなく調理」と打ち出していて、レンジの手軽さが軸です。公式の比較表では、熱風2段は BS8・BS9・UBS10 の3機種だけで、BS6 以下はすべて1段の上下ヒーターです。
象印 EVERINO — 温度コントロールと時短が売り。どの帯にも熱風はない
| 帯 | 代表機種 | 強み | 弱み |
|---|---|---|---|
| 低(〜3万円台) | ES-KA18(18L・約3.6万円) | 仕様は今回未確認 | 3万円台後半で、この記事の帯の上限 |
| 中(4〜6万円) | ES-LA30(30L・約5.5万円) | 30L。赤外線センサー2個。過熱水蒸気 | 上下ヒーター・角皿1枚。250℃は5分で210℃。30Lでも焼く力は低価格帯と同じ |
| 高(7万円〜) | なし | — | 現行の最上位が ES-LA30 |
象印は「長年培ってきた温度コントロールの技術を活かし、カンタンに使いこなせて、時短でおいしく調理できる」オーブンレンジを目指していて、あたためと時短が軸です。
アイリスオーヤマ — 価格で選ぶメーカー。低価格帯は上限200℃の機種が多い
| 帯 | 代表機種 | 強み | 弱み |
|---|---|---|---|
| 低(〜3万円台) | AMO-F1811-B(18L・約1.7万円・Amazon限定) | Amazonで月400点以上売れている。1万円台 | オーブンは110〜200℃。この記事の条件(250℃)に届かない |
| 中〜高(5.8〜7.7万円) | MS-F3002(30L・コンベクション2段) | 熱風2段をこの価格で | 販売店で価格が2万円近く違う。仕様の詳細は今回未確認 |
低価格帯の品数が多く、上限200℃の機種が中心です。250℃と熱風が必要なら、1機種に絞られます。
山善・COMFEE’・ツインバード — 低価格帯だけを作るメーカー。ツインバードだけ熱風を持つ
| ブランド | 代表機種 | 強み | 弱み |
|---|---|---|---|
| 山善 | MRK-F250TSV(25L・約2.5万円) | 購入者の声が1,192件でいちばん多い。25L | ヒーターは庫内上部の2本。説明書に高温の制限の記載はないが、熱風なし |
| COMFEE’ | CF-EA181-BK(18L・約1.7万円) | 1万円台で買える唯一の250℃機。保証2年 | 18L。焼くには技術が必要 |
| ツインバード | DR-E220B(20L・3万円弱) | 3万円以下で唯一の熱風。庫内の高さ22.8cm | 角皿1枚で「2段調理はできません」。Amazonに在庫がなく楽天 |
3社とも、公式の製品一覧に4万円以上の機種がありません。上位機の機能を削るのではなく最初から低価格帯だけを作っているので、同じ名前の上位機と比べて迷うことがありません。
安いオーブンレンジでうまく焼くための2つのコツ
高い機種でなくても、予熱の取り方と天板の扱いを変えるだけで仕上がりは変わります。私が家庭用のオーブンで焼くときも、この2つはいつも守っています。
コツ① 予熱は生地づくりの前に始めて完了したらすぐ入れる
スポンジやメレンゲを使う生地は、混ぜ終わってから待たせると泡が少しずつ消えていくので、予熱は生地づくりの前に始めておきましょう。クッキーのように待てる生地なら、予熱が終わってから入れても仕上がりの差は小さいです。
反対に、予熱が足りないまま生地を入れると、次のような失敗が起きてしまいます。
失敗例① ベーキングパウダーがうまく反応せず、生地が膨らみきらない
ベーキングパウダーは一定以上の温度に達することでしっかり反応し、二酸化炭素を出して生地を膨らませます。予熱が足りないとガスの出方が弱く、膨らみきらないまま生地が固まってしまいます。予熱の完了を知らせる合図を待ってから入れると、この失敗は減らせます。
失敗例② バターが先に溶け出して、クッキーがだれて広がる
温度が低い状態から焼き始めると、生地が固まる前にバターだけが先に溶け出して、形が横へ広がります。その結果、薄くてだれたクッキーになり、さっくりした食感も出ません。しっかり予熱してから一気に焼き始めると、バターが生地の中にとどまったまま焼き固まります。
予熱が終わったあとに温度を保ってくれる時間は機種で違い、山善 MRK-F250TSV は約5分、COMFEE’ CF-EA181-BK は約10分、ツインバード DR-E220B は約15分、東芝 ER-60ZB・ER-D70A とシャープ RE-WF232-B は約20分、東芝 ER-X18 は約22分です。保持が短い機種ほど、生地ができあがる時間に合わせて予熱を始めてください。
扉を開けて生地を入れると、庫内の温度は一度下がります。予熱が終わったらすぐに入れて、扉を開けている時間を短くすると、レシピどおりの焼き時間に近づきますよ。


コツ② 温度を10℃下げて途中で天板の向きを変える
熱風コンベクションの対流がない機種は、庫内の前後と左右で熱の当たり方に差が出ます。
焼きムラを防ぐために、焼き時間の半分が過ぎたところで天板の前後を入れ替えてください。庫内の温度が下がらないよう、扉を開けている時間はできるだけ短く、手早く済ませるのがコツです。
- レシピの温度から10℃下げて焼き始める
- 焼き時間の半分で天板の前後を入れ替える
- 焦げやすい部分にはアルミホイルをふんわりかぶせる
- クッキングシートを敷いて、底面の焼き色を安定させる
ヒーターが近い小型の機種ほど、この2つで仕上がりが変わります。天板に生地を直接置くと底だけ焦げて取り出しにくくなるので、クッキングシートを敷いてください。焼く回数が多い方は、繰り返し使えるシリコンマットのほうが手軽かもしれません。



最初の数回は焼き色を見ながら、自分の機種に合う温度を1つ見つけましょう。
- まずは型抜きクッキーのように、材料が少なくて生地の扱いが分かりやすいものから焼く
- 焦げやすい所が見えたら、ふんわりとアルミホイルをかぶせる
- 焼けた位置と焼き色をメモしておく
クッキーの生地づくりや焼き加減の見極めは、クッキーを作る前に知っておきたい6つの疑問と、オーブンレンジの基本操作とコツで順に説明しています。
一人暮らしで安いオーブンレンジを選ぶときのよくある疑問


そもそも必要なのか、何リットルがいいのか、電気代はいくらか。候補が絞れてくると、今度は買ったあとのことが気になってきますよね。
- 一人暮らしにオーブンレンジは必要ですか?

どらかめ

焼き菓子を作るなら必要です。あたためだけなら電子レンジで済みます。
クッキーやパウンドケーキ、スポンジケーキのように「焼き色をつけて中まで火を通す」お菓子は、庫内を高い温度に保てる機器でないと作れません。電子レンジのマイクロ波は食品の水分を振動させて内側から温めるだけで、表面を焼き固める働きがありません。
あたためと解凍しか使わないなら、単機能の電子レンジのほうが安く、置き場所も小さくて済みます。焼くつもりが少しでもあるなら、オーブン機能つきは1万円台から買えるので、最初からオーブンレンジを選んでおくと買い替えの出費を避けられますよ。
- 電子レンジやオーブントースターで代用できますか?
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焼き色をつけるだけならトースターでもできますが、中までじっくり火を通すお菓子は代用できません。庫内が狭くて熱のまわり方が偏るうえ、温度の刻みも大まかなので、パウンドケーキやスポンジケーキだと表面が焦げて中が生のまま残ってしまいます。
スクロールできます種類 加熱の仕組み お菓子作りでの役割 電子レンジ マイクロ波で食品の水分を振動させる バターやチョコレートを溶かす オーブンレンジ ヒーターで庫内全体を高温にする クッキーやケーキ、パンを焼く トースターの得意と苦手を整理すると、次のようになります。
得意なこと苦手なことクッキーを数枚焼くだけならトースターでもしのげますが、ケーキまで作るつもりなら、オーブン機能のある機種を選んでおきましょう。
- 一人暮らしなら何リットルあればいいですか?
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お菓子作り初心者で焼くことに慣れていないなら、熱風のない機種は23L以上が安心ですが、18Lでも焼けないわけではありません。18Lでも15cm(5号)の丸型スポンジは焼けます。丸型の高さは6〜7.5cmくらいが一般的なので、焼いて膨らんだぶんを足しても天井にはぶつかりません。
ただ、小さな庫内はヒーターと生地の距離が近く、扉を開けたときの温度の下がり方も大きいので、焼き色の偏りや生焼けが起きやすくなります。18Lを選ぶなら、レシピより10℃下げて、焼き時間の半分で天板の前後を入れ替えてください。
18cm(6号)の丸型は、庫内の幅が30cm前後の20L級でも焼けます。17cmのシフォン型は煙突を含めて高さ12〜14cmなので、庫内の高さに余裕のあるツインバード DR-E220B(22.8cm)や、山善 MRK-F250TSV・COMFEE’ CF-EA261-BK(20.6cm)が扱いやすいでしょう。
- 実際の電気代はどのくらいかかりますか?

そーた

オーブンを1時間使い続けても、約38〜44円が目安です。
今回の8機種のうち、説明書で確かめた7機種のオーブンの消費電力は1,220〜1,420Wです。電力料金の目安単価31円/kWh(全国家庭電気製品公正取引協議会が定める目安)で、1時間使い続けたとして計算すると次のようになります。
オーブンの消費電力 1時間あたりの電気代の目安 1,220W(東芝 ER-D70A) 約38円 1,420W(東芝 ER-60ZB、ツインバード DR-E220B、シャープ RE-WF232-B) 約44円 実際にはヒーターが入ったり切れたりしながら温度を保つので、焼いているあいだずっとこの電力を使うわけではありません。1時間使い続けても40円前後なので、家計を圧迫する金額にはなりにくいはずです。それよりも焼くたびに予熱がつくほうが積み上がるので、天板いっぱいに並べて1回で焼ききるほうが節約になりますよ。
- 安いオーブンレンジで食パンは焼けますか?

どらかめ

250℃のあとも200〜210℃を保てると説明書に書いてある機種なら焼けます。
型に入れて焼く食パンは、一般に200〜230℃で25〜30分ほど焼きます。250℃が使えるのは多くの機種で3〜5分なので、見るべきなのは、そのあと何℃を保てるかです。
- 丸パン・菓子パン:190〜210℃で10〜15分ほど。今回の8機種ならどれでも焼ける温度です。
- 食パン(型あり):200〜230℃で25〜30分ほど。200〜210℃を保てる機種を選びましょう。
- フランスパンなどのハード系:230℃以上の高温で短時間。5万円台からの機種の領域です。
今回の8機種では、東芝 ER-X18 とシャープ RE-WF232-B が210℃、東芝 ER-60ZB と ER-D70A が200℃を保つと説明書に書かれています。COMFEE’ CF-EA181-BK、山善 MRK-F250TSV、ツインバード DR-E220B は250℃の時間制限が書かれていないだけで、250℃が続くという意味ではないので、食パンが目的なら保てる温度が明記された機種を選ぶと安心です。
- 安いオーブンレンジは壊れやすいですか?保証はどのくらい?
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安い機種がすぐ壊れるとは言えませんが、故障の報告はゼロではありません。山善 MRK-F250TSV は、楽天の367件のレビューのうち30件に初期不良や故障の書き込みがあり、多くは購入から4か月〜2年半のあいだでした。
COMFEE’ CF-EA261-BK は、楽天の2024年以降のレビュー110件のうち7件に不具合の書き込みがありました。ほかの機種は故障の件数までは数えておらず、ツインバード DR-E220B は発売から日が浅く、楽天のレビューも3件だけです。
保証は機種で差があります。COMFEE’ の2機種はメーカー保証が2年、ほかの6機種は1年で、東芝の3機種と山善 MRK-F250TSV はマグネトロン(マイクロ波を出す部品)だけ2年です。修理の受け方も、東芝は出張修理、ツインバード DR-E220B は持ち込み修理と違うので、保証が1年の機種をAmazonなどで買うときは、延長保証を付けておくのも1つの手です。
私のおすすめは、まず入門機で続けられるか、作りたいお菓子が作れるかを試してみることです。お菓子を作っていると、もっと大きくて焼成品質の高い機種が欲しくなることもあるので、機能が足りないと感じたときに買い替えるのでも遅くありません。
上位機は壊れにくい面もあります。私は自宅でシャープのヘルシオを10年ほど使っていますが、まだ壊れていませんし、プリンや肉まんは自動の蒸し機能で作れて、タルトもシフォンも今でもきれいに焼けています。
石窯ドームを選べば熱風コンベクションで焼けますか?
3万円以下の東芝の機種は、上下のヒーターで焼く作りで、熱風コンベクションの対流はありません。今回紹介した東芝 ER-60ZB と ER-D70Aは、オーブンは上下のヒーターで庫内全体を温める方式と書かれています。
東芝で熱風コンベクションと角皿2枚の2段がそろうのは、5万円台の ER-D3000C からです。シリーズの名前だけで選ばず、説明書や仕様ページの加熱方式を確かめておきましょう。
300℃まで出る機種は必要ですか?
お菓子と、家庭で焼く食パンや菓子パンが中心なら、300℃は必要ありません。クッキーやスポンジ、シューは190℃台、型に入れて焼く食パンでも200〜230℃が目安です。
300℃が役に立つのは、フランスパンなどのハード系を焼きたいときです。300℃が出る機種は高温のあとも230℃を保てるものが多いものの、5万円台からで、30L・約18〜22kgと大きくなります。一人暮らしの部屋に置くなら、まずは250℃級で足りるかどうかを考えてからでも遅くありません。
この記事で紹介した8機種をもう一度
価格の安い順に、8機種の商品ページをまとめました。気になる機種は、置き場所の寸法と一緒に確かめてから選んでください。
COMFEE’ CF-EA181-BK|1万円台で250℃と発酵が使える18L。予算を最優先にする方の1台
COMFEE’ CF-EA261-BK|2万円台前半で25Lと保証2年。失敗を減らしたい方の1台
東芝 ER-X18|2万円台前半で250℃のあとも210℃を保つ18L。食パンにも挑戦したい方の1台
山善 MRK-F250TSV|2万円台前半の25L。一度にたくさん焼きたい方の1台
東芝 ER-D70A|2万円台後半で26L・発酵4段階・背面0cm。在庫があるうちに
東芝 ER-60ZB|2万円台後半で焼くお菓子とパンの自動メニュー8種。自動メニューに頼りたい方の1台
ツインバード DR-E220B|3万円弱で唯一の熱風の対流と高さ22.8cm。迷ったらこの1台
シャープ RE-WF232-B|3万円台で250℃のあとも210℃・左右と背面0cm。狭いキッチンでパンまで焼きたい方の1台
一人暮らしで安いオーブンレンジを選ぶときのまとめと予算を上げるときの次の一歩
1万円台から3万円台のオーブンレンジを、一人暮らしの部屋でお菓子を焼く目線で見てきました。買う前のチェックを並べておきます。
- 予算 1万円台で始めるか、2万円台後半〜3万円台で庫内の広さや熱風を買うか
- 温度 190℃台で焼けるお菓子が中心か、200〜210℃を保ちたい食パンやパイまで焼くか
- 容量 熱風のない機種なら、慣れていないうちは23L以上。18Lを選ぶなら温度を下げて天板を入れ替える
- 置き場所 外形寸法に空ける寸法と扉の開き方まで足して測ったか
各社とも安い価格のなかで工夫を重ねていますが、価格を下げていくと、まず熱風と2段と230℃の保持がなくなり、次に発酵の温度やセンサーの種類、庫内の広さが絞られていきます。どこまで割り切れるかは、予算別の表で見直してみてください。
決めきれないときは、高さ22.8cmの庫内と熱風の対流がそろうツインバード DR-E220Bを選んでおくと、焼き上がりで後悔しにくいはずです。予算が限られているなら、COMFEE’ CF-EA181-BKから始めて、焼くうちにクセを覚えていくのも立派な選び方です。
焼く技術に自信がない方や、パンまで本格的に焼きたい方は、ミドル・ハイレンジの機種も検討してみましょう。【2026年】お菓子作りにおすすめのオーブンレンジ7機種とその選び方で、上の価格帯の機種を比べています。
作ったお菓子を誰かに渡したり、がんばった自分のために焼いたり。この記事が、あなたの1台を決める助けになればうれしいです。









