パウンドケーキの型選びに迷ったあなた!
この記事では、現役パティシエのぼく(@kame_okashi)がパウンド型の選ぶポイントと本当におすすめのパウンドケーキ型をご紹介します。
本当に綺麗に焼けるパウンド型を選んでおいしい楽しいお菓子作りをしましょう♪
パティシエが教えるパウンド型の材質と加工の違いと特徴とは?
パウンドケーキの型ってどれも同じに見えるけど、どれを使うとおいしく焼けるの?
素材や加工の違いを見ていけば自分にぴったりのパウンド型が見つかるよ♪
それでは、パウンドケーキ型の選び方とぼくがおすすめする型を見ていきましょう。
ぼくの結論としては、型離れと熱伝導性の高い【松永製作所 : 黄金パウンド型】がもっともおすすめ出来る型でした!
【お菓子作り】パウンドケーキ型の材質と加工の違いと選び方
パウンドケーキの型は、主に「5つの材質」と「3つの加工」で以下のように分けることができます。
この5つの材質にや加工には特徴があります。
例えばステンレスはサビにくく、たまにしか使わない人にとっては便利と言えます。
しかし、熱の伝わり方がほかの材質に比べ弱いので、生地の膨らみや焼き上がりに影響が出てくる可能性があるんです。
型はこういった材質や加工を組み合わせて作られるので、商品の特徴がわかりにくく、選ぶのが難しくなってしまいます。
じゃあ自分にあった素材と加工を知らなきゃいけないってこと?
すごい難しそう⋯⋯
あとで解説するからこんな種類があるんだなってくらいで大丈夫だよ!
材質や加工の違いを知っておくと、美味しく焼けるパウンド型が選べるので見ていきましょう♪
パウンドケーキ型に使われる5つの材質とおすすめの素材とは?
パウンド型で使われる材質をまとめると以下の5つになります。
- ステンレス
- ブリキ
- アルミ
- シリコン
- ガラス
それぞれの、材質の特徴は以下の表の通り。
材質名 | ステンレス | ブリキ | アルミ | シリコン | 耐熱ガラス |
---|---|---|---|---|---|
熱の伝わり方 (膨らみ) | △ | ◎ 焼き色も素晴らしい | ◯ | △ | △ |
型離れの良さ | △ 紙が必要 | ◎ シリコン加工がおすすめ | ◎ テフロン有 | ◎ | △ |
サビにくさ | ◎ | △ | ◯ | ◎ | ◎ |
耐久性 | ◯ | ◯ | △ | × | × |
他の用途 | ◎ 生菓子OK | ◯ パンなど | ◯ スポンジケーキ | ◎ 料理もOK | ◎ 料理もOK |
こうして見ると、選ぶポイントとしてお菓子を作る頻度や、何に使いたいのかで選ぶ型の素材は変わってくるのがわかりますね。
用途や頻度別にまとめると以下の様になります。
- ステンレス
➡︎汎用性とサビにくさを重視。普段あまりお菓子作りをしないひと - ブリキ
➡︎手間がかかっても本格的においしく綺麗に焼きたいひと - アルミ
➡︎型紙の準備が面倒だけどそれなりに焼きたいひと - シリコン
➡︎とにかく、洗うのが簡単で使いやすいもの - ガラス
➡︎料理にも使いたいひと
このように材質の特性を知ると、あまりお菓子を作らないひとは「汎用性」と「サビにくさ」を重視してステンレス。
少し手間がかかっても美味しく焼きたいひとは、熱の伝わり方がいいブリキ型がおすすめ。ということがわかりますね♪
初心者はステンレスが生菓子にも使えておすすめだね♪
でも、ブリキで焼いたパウンドケーキも美味しいんだよなぁ
パウンドケーキ型の加工の意味とおすすめの加工とは?
パウンドケーキの型には加工が施されている商品が多くあります。
もちろん加工なしの商品もありますが、ケーキの外しやすさや、オイルコーティングの手間を考えると加工してあるモノの方が簡単でおすすめと言えます。
というわけで、材質の特徴の次は加工について見ていきましょう。
パウンドケーキ型で使われる主な加工は以下の3種類。
- テフロン加工(フッ素)
- シリコン加工
- アルタイト加工
それぞれの加工の特徴は以下の通り。
材質名 | テフロン加工 | シリコン加工 | アルタイト加工 |
---|---|---|---|
素材 | アルミ | ブリキなど | 鉄 |
コーティング | フッ素コーティング | シリコンコーティング | アルミコーティング |
熱の伝わり方 | ◯ | ◯ | ◯ |
型離れ | ◎ | ◎ | △ |
お手入れ | ◎ | ◎ | △ |
空焼き | 不要 | 不要 | 必要 |
耐久性 | △ 糖分に弱いのでパウンドケーキには不向き | △ 水分に弱いので付け置きは禁止 | ◯ |
テフロンには糖分に弱いという特性があり、パンの型などに使われる傾向があります。
ですので、パウンドケーキ用に購入するのであれば、シリコン加工一択と言えますね♪
用途別に加工のおすすめは以下の通りです。
- パンも同じ型で焼きたいひと
➡︎テフロン加工の型 - 簡単に上手に焼きたいひと
➡︎シリコン加工の型 - 手間暇かけて自分の型を作っていきたいひと
➡︎加工なしで何度も焼き込む
型の加工がなくても、型紙を敷いたりオイルスプレーをすれば、型離れします。
さらにブリキの型でしたら何度も作るうちに、油分が染み込んでいき、加工なしでも綺麗に焼けるようになりますので、用途や好みで選びましょうね♪
ぼくは、簡単で型離れや焼き色も良い「ブリキ」で「シリコン加工」のものが好きかな♪
パウンドケーキ型のおすすめサイズと選び方とは?
パウンドケーキ型のサイズは主に以下のように分けられています。
- ミニサイズ
➡︎11~12㎝のコンパクトでプレゼントに最適なサイズ。火通りが良いので初心者にもおすすめです。 - ミドルサイズ
➡︎15~18㎝の一般的なサイズ。焼き上がりの良さとサイズ感がちょうどいいサイズ。 - ラージサイズ
➡︎20~24㎝のパーティーに持って行くのに最適なサイズ。たくさん作れるので子供のおやつにも◎ - スリムサイズ
➡︎スタイリッシュ形に焼き上がるパウンドケーキ型。松永製作所などで近年注目されている。
最初に購入するなら、ミニサイズかミドルサイズくらいがちょうど良いですね。
ラージサイズになると、焼き上がりの判断が非常に難しくなるのである程度慣れている人向けのものと言えます。
「パウンドケーキが生焼けでした⋯」ってお悩みよく聞くので、サイズ選びは重要です!
長さだけでなく容量も超重要!
パウンドケーキ型を購入する際に、サイズは気にする人が多いのですが、容量をチェックしないと後悔することがあります。
パウンドケーキ型は、丸デコやシフォン型などと違い、横幅や高さが商品によって大きく変わることがあります。
レシピ本のcm表記だけで作ると体積の違いで薄くなって焦げたり、生焼けになることも⋯⋯
こういった理由があるため、自分が作りたいレシピのサイズに合わせた型選びが必要となります。
私の経験則としては、横幅8cm、高さ6cmくらいのものがいいように思います。ここはご自身が作りたいレシピに合わせて生地の量を計算して作る量を調節することもできますので、上手く調整してみてください。
トッピングしたい場合も要注意
トッピングたっぷりのパウンドケーキを作りたい方も注意が必要です。
トッピングが多いということは、上にのる容量も増えるため、型から吹きこぼれる可能性があります。そういった場合には高さのある型を選ぶか、生地の量を調整して作るようにしましょう。
お菓子作りにおすすめのパウンドケーキ型3選
これまでの内容を元に、パウンドケーキ型の選び方を用途別にまとめてみました。
- お菓子作りをあまりしないひと
➡︎ステンレス製で加工なしの型(汎用性&耐久性重視) - パンも焼きたいひと
➡︎アルミ製でテフロン加工型(焼き色&型離れ重視) - 最高のパウンドケーキを焼きたいひと
➡︎ブリキ製でシリコン加工の型(焼き色&耐久性&型離れ重視)
それでは選ぶポイントをもとに、ぼくがおすすめするパウンドケーキ型を3つご紹介していきましょう。
霜鳥製作所 パウンドケーキ型 大 18-0ステンレス 145
安さと汎用性重視
パウンド以外にもムースやスポンジもOK
型のメンテナンスもそこまで気にしなくて良い素材なので、たまにしかお菓子を作らないひとにはピッタリなパウンドケーキ型。
汎用性を重視しているので、ブリキに比べると焼き色や火の入り方はイマイチですが、たまに作るくらいなら十分でしょう。
なんと言っても安い点が評価できるよね♪
商品名 | 霜鳥製作所 パウンドケーキ型(大) |
サイズ | 80x245x60mm(小・特大もあり) |
重さ | 160g |
素材 | ステンレス |
加工 | 加工なし |
作れるもの | 生菓子から焼き菓子まで |
貝印×COOKPAD アルミフッ素加工(テフロン)のパウンドケーキ型 20cm DL-8049
型はずし楽チン
アルミ製なので焼き色もキレイ♪
こちらは安心の貝印ブランドとcookpadのコラボ商品。
テフロン加工の施されたアルミ素材の型なので、型離れが良いだけでなく焼き色も綺麗に入ります♪
さらにアルミ製なので、錆びにくく軽いのもポイントと言えますね。
型のサイズも15cmと20cmがあるので使い分けも出来て便利です♪
商品名 | COOKPAD アルミフッ素加工 |
サイズ | 9.2×22.2×5.8cm |
重さ | 29g |
素材 | アルミ |
加工 | フッ素加工(テフロン) |
作れるもの | 焼き菓子 |
松永製作所 | 黄金パウンド型
プロパティシエもおすすめ!
圧倒的な焼き上がりの良さと型離れで最高のパウンドケーキを
最後にご紹介するのは、「松永製作所」さんの黄金パウンド型です。
松永製作所はお菓子研究家やパティシエの間では、有名な下町の型制作メーカー。
兄弟2人で作るこだわりの詰まった品質のいい型は、お菓子作り好きなら一つは持っておきたい一生モノです。
材料は全て国産。
東京の下町で職人の手によって1つずつ手作りで作られているので、品質は非常に高いと言えますね。
この黄金パウンド型の良い点はなんと言っても、「ブリキ」×「シリコン」の良い所取りな所。
ブリキ素材の熱の伝わりやすさを活かして、パウンドケーキの内部までスピーディーに焼き上げることで生地のパサつきをおさえることができます。
焼き色に関しても素晴らしく、一度このパウンド型で焼くと、もう他のパウンド型は使えなくなります。
実際に松永製作所の型使うと綺麗な焼き色に焼き上がります。
もちろん型以外にも、焼き方やオーブン、レシピなどで焼き色は変わるので、型を変えればOKというわけではありませんが、重要なポイントの一つと言えます♪
レシピに関してはcottaさんでもいくつか美味しく焼けるものを紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
松永製作所さんとインスタのコメントでお話しした事もありますが、とてもこだわりのある素敵なひとでした♪
商品名 | 松永製作所 | 黄金パウンド型 |
サイズ | 180×70×H55mm |
重さ | – |
素材 | ブリキ |
加工 | シリコン加工 |
作れるもの | 焼き菓子 |
パウンドケーキ型の型紙を敷く方法についても解説
パウンドケーキ型は、型紙を敷きこむタイプが主流となっています。
そのため、毎回型紙を敷き込むことが必要になりますが、綺麗に敷き込むのが結構難しくて、パウンドケーキの仕上がりがイマイチになってしまうことがあります。
ここで紹介する方法は、簡単に敷き込む方法をご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
パウンドケーキ型に合わせて、オーブンシートをカットします。オーブンシートは型の裏側から押し付けて、角で印をつけるようにしましょう。
切った紙の四方の角から切り込みを入れます。この時に奥まで切りすぎないように注意しましょう。
カットができたら、型に敷き込みます。型に敷き込む際には、カットした部分を重ね合わせるようにしましょう。
より詳細な解説はYouTubeで紹介していますので、ぜひご覧ください。
お菓子作り初心者におすすめの人気パウンドケーキレシピ
パウンドケーキを作る時に重要なのはレシピです。
どんなに技術があっても、良い型があってもレシピ選びを間違えると上手く作れません。
そこで本記事では、シンプルで作りやすい基本の4同割りのレシピをほんの少しだけアレンジしたもので解説していきたいと思います。
バター生地
- 薄力粉⋯⋯⋯⋯80g
- アーモンドプードル⋯⋯⋯⋯20g
- ベーキングパウダー⋯⋯⋯⋯2g
- 無塩バター⋯⋯⋯⋯100g
- 卵⋯⋯⋯⋯100g
- グラニュー糖⋯⋯⋯⋯100g
シロップ
- 水⋯⋯⋯⋯30g
- グラニュー糖⋯⋯⋯⋯15g
- 洋酒⋯⋯⋯⋯30g
このパウンドケーキのレシピは、シンプルで作りやすいレシピなのでぜひチャレンジしてみましょう。
必要な道具一覧
パウンドケーキを作るに当たって必要な道具を一覧でご紹介します。
- ボウル
- ゴムベラ
- ミキサー(ビーター機能があると便利)
- パウンドケーキ型(16cm×8cm×6cmのパウンド型1台分)
- オーブン
- パウンドケーキクーラー(網台などでも代用可能)
ボウルは中サイズのボウルであれば問題ありません。ミキサーについては、バターや砂糖をクリーム状にするために、ミキサーや泡立て器が必要です。ミキサーがあれば便利ですが、手動の泡立て器でも代用することができますので、安心してください。
オーブンについては、ご家庭のもので問題ありませんが、オーブンにも特製があり、焼き色が付きにくかったり焼きムラが発生しやすいなどの特徴を持つオーブンも存在します。
おすすめのコスパが良いオーブンについては、「お菓子作りのオーブンレンジおすすめ4選!初心者に人気の機種やその選び方をパティシエが解説」で選び方から、おすすめ機種まで紹介していますので、参考にしてみてください。
もちろん今お持ちのオーブンレンジでも十分に焼くことは可能です!
これらの道具を準備しておけば、パウンドケーキの作り方を始める準備が整います。必要な道具を揃えて、楽しくパウンドケーキ作りに取り組みましょう!
お菓子作り初心者におすすめ | シンプルで人気な定番パウンドケーキの作り方
パウンドケーキの作り方をまとめると下のようになります。
- 鍋に水と砂糖を入れてひと煮立ちしたら火からはずし、ラム酒を入れる
- 常温に戻したバターにグラニュー糖を入れて、ハンドミキサーで白っぽくなるまで混ぜ合わせる
- 2の生地に卵を少しづつ入れて乳化させる
- 3の生地にふるっておいた粉類を入れ、粉っぽさがなくなるまで混ぜ合わせる
- 型紙を引いたパウンド型に4の生地を流し、オーブンで焼く
- 170度のオーブンで40〜45分焼く
- 焼きあがったパウンドケーキがまだ暖かいうちにシロップをハケで全体にうつ
- ラップで包んで一晩置く
このレシピの特徴は基本の4同割りの生地の一部の材料を置き換えてシンプルながらもコクのあるレシピに仕上がっています。
4同割りとは粉、バター、薄力粉、砂糖が同じ割合の生地のことをいいます。昔ながらのベーシックな配合なので覚えておきましょう。
詳しくは、「お菓子作り初心者が基本の定番レシピから学ぶパウンドケーキの疑問とコツ」で作り方を詳しく解説していますので、ぜひ見てみてください。
お菓子作りにおすすめのパウンドケーキ型とその選び方をパティシエが徹底紹介!のまとめ
この記事では、パウンドケーキの型の選び方とおすすめの型をご紹介しました。
上でご紹介した型以外でも、ご自身に合った型選びの参考にしてみてください♪
また、パウンドケーキを作るコツや、型紙の作り方も教えていますので、ぜひ参考にしてみてください♪