ジェノワーズはショートケーキでお馴染みの生地。
ふんわりとしたやわかい食感が特徴で、基本的な生地だからこそ奥が深く、技術の差さが出やすくなります。
そこで本記事ではパティシエとして10年以上ジェノワーズを作り続けていきたどらかめ(@kame_okashi)が、美味しいジェノワーズのレシピとコツを解説して行きます。
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基本中の基本の生地だからこそ、マスターしておきたい生地の一つですね!
ジェノワーズとは?
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スポンジ生地には、共立てで作る「ジェノワーズ」と別立てで作る「ビスキュイ」があり、主にこの2つがスポンジ生地を代表する作り方となります。
今回解説するジェノワーズは、しっとりとした食感が日本人好みの味であり、昔からショートケーキやロールケーキなどに多く使われています。
ジェノワーズの特徴
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ジェノワーズの特徴ってどんなものがあるの?
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一言で言えば、しっとりとしてきめ細かな食感が特徴の生地だよ♪
ジェノワーズの特徴はなんといっても、そのきめ細かくしっとりとソフトな食感でしょう。
ジェノワーズでは卵が泡立つ起泡性を活用し泡立てますが、卵黄に油分が含まれるため、泡立ちが抑えられきめが細かくしっとりとした食感に仕上がるんですね。
その反面、バターなどの風味を演出する材料が少ないこともあり、クリームと合わせることで、最大限の美味しさを発揮する生地といえます。
ジェノワーズ(共立て)とビスキュイ(別立て)の違いとは?
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ジェノワーズとビスキュイの違いを一言で言ってしまえば、「卵を全卵で作る」か「卵黄と卵白で別々にして泡立て、最後に合わせるか」になります。
しかし、細かい点をあげると他にも以下のような違いがあり、求める味作りによって選び分ける必要があります。
上であげた以外にも、水分を吸わせたい生地などもビスキュイにするとジューシーで美味しいケーキに仕上がります。
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ジェノワーズはしっとり食感や風味がいいし、ビスキュイは形が自由に焼けるから使い分けが大切ですね!
ジェノワーズの基本レシピと作り方
![お菓子作り](https://dorakame.com/wp-content/uploads/2020/12/cake-3019638_1280-740x493.jpg)
![お菓子作り](https://dorakame.com/wp-content/uploads/2020/12/cake-3019638_1280-740x493.jpg)
それでは、ここからは僕が普段作っているジェノワーズのレシピを公開しつつ、美味しい作り方についてみていきましょう!
ジェノワーズの生地作りイメージ
まず、ジェノワーズの生地作りのイメージは以下の通りになります。
- 全卵と砂糖を泡立てて膨らむために必要な空気をたくさん作る
- 小麦粉とバターが入ることで、卵の気泡が少し壊れていく
- 焼くことで、生地内の空気が熱膨張し、膨らむ
- 小麦粉や卵が焼き固まり、生地の柱となって膨らみを維持する
- あら熱が取れる段階で、生地から湿度が抜けて適度なしっとり感になる
ここで重要なのが、小麦粉とバターを入れる時点で泡立てた気泡が潰れるという点なので、最初から潰れる気泡まで想定して泡立てる必要があるということですね!
ジェノワーズの基本レシピ
それでは、生地作りのイメージが沸いたところでレシピを確認していきましょう。
- 薄力粉⋯⋯47g
- 全卵 ⋯⋯107g
- 卵黄 ⋯⋯43g
- バター⋯⋯23g
- グラニュー糖⋯⋯53g
全卵だけでなく卵黄も入れることで、より風味豊かでリッチなジェノワーズレシピ。
誕生日やこだわりのある人にプレゼントするケーキを作るときに最適なレシピとなっています。
![](https://dorakame.com/wp-content/uploads/2018/08/C8C0EC37-009F-4453-84F9-FC6D928A489D-e1588856153672.jpeg)
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高級店をイメージしたリッチな生地なので、特別な日のレシピにおすすめだよ♪
スポンジ生地で薄力粉を選ぶべき理由や、強力粉との違いが気になったら「スポンジ生地に薄力粉を使う理由とは?」で解説しています。
![](https://dorakame.com/wp-content/uploads/2019/03/25E63605-8B07-45F5-B21C-B1460C39D12A-300x157.jpeg)
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ジェノワーズの作り方
ジェノワーズの作りのポイントは主に以下のです。
- 卵を湯煎で人肌に温める
- リュバン状態まで泡立てる
- バターを入れた後は混ぜすぎない
- 焼き上がりは、押し返すような弾力で確認
それでは、具体的にジェノワーズの作り方の手順についてみていきましょう。
- バターを湯煎かレンジで溶かしておきます
- 型に紙をしいておきます
- オーブンを180度に予熱します
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冷蔵庫から出したての卵や冬場の卵は、卵白のコシが強く、泡立ちにくいので人肌まで温めると綺麗な泡立ちになります。
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最初はハンドミキサーの高速で気泡量を増やし、中速、低速と変化させていきます。
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この状態のことをリボンの様な状態からリュバン状といいます。他の生地でも出てくる言葉なので覚えておきましょう。
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この時、混ぜすぎ注意です!この後バターを入れて再度混ぜるので、こなっぽさが残っててもOK。
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こうすることで、バターを入れた時に気泡が潰れにくくなります。
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生地に艶が出過ぎていると、気泡が潰れている証拠です!膨らみが悪くなるので、混ぜ具合には注意しましょう。
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目安は押した場所が潰れたままにならない程度としてください
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バターを入れた後は、混ぜすぎ注意です!気泡が大切な生地なので丁寧にスピーディーに混ぜていきましょう♪
【Q&A】パティシエが直伝するジェノワーズをおいしく作るコツとは?
- 人肌まで温めるのは何度まで温める必要がある?
-
約36度まで温めると泡立ちがよくふんわり仕上がります。それ以上温めてしまうと卵が固まる可能性や、泡立ち過ぎてしまうので温めすぎに注意しましょう。
- ハンドミキサーで泡立てるときはどのくらいのスピードがいいの?
-
高速→中速→低速で泡立てていきましょう。卵の理想的な泡立ちは、全体のボリュームがあって気泡が小さくきめが細かい状態であることです。
そういった理由から、最初に高速でボリュームを出し、中速、低速と速度を落とすことできめ細かい泡立ちを作ることができます。
- リュバン状が見極められないんだけど良い方法はない?
-
目視でリュバン状がわからない場合は、泡立った生地に爪楊枝を1.5cmの深さまで指して倒れなければ、良い状態と言えます。
- 小麦粉がうまく混ざりません。コツはありますか?
-
ゴムベラを使い、ボウルの下から横を通って上に返すイメージで混ぜていきましょう。
ジェノワーズは、切り混ぜせずにゴムベラを下に入れ込んでしっかりと下の生地を上に持ってくるイメージで混ぜていきましょう。詳しくは動画を参考にしてみてください。
- 溶かしバターを混ぜた後はどれくらい混ぜたら良いですか?
-
溶かしバターの筋が見えなくなってから数回混ぜ合わせてください。
綺麗に混ざった生地混ぜ過ぎた生地 - スポンジ生地が焼き上がったら型ごとテーブルに打ちつけるのはなぜ?
-
型をテーブルに打ちつけることで生地内の余分な蒸気を抜くためです。
テーブルに打ち付けずに放置すると、生地内の蒸気が抜け切らず、熱が下がりにくくなるため内部が柔らかいままとなり、生地が潰れやすくなるため、しっかりと蒸気を抜く必要があります。
- 焼き上がったジェノワーズにシワが出来てしまったのはなぜ?
-
焼き過ぎや、焼き足りないことで生地が焼き縮んで起こります。
シワになる主な理由・オーブンの温度が低く長く焼き過ぎてしまった
→オーブンの温度が低いことで、焼き時間が長くなり、水分が多く蒸発することで焼き縮んてしまいます。
・生地が生焼け状態
生焼けの場合は、水分の蒸発が不十分で生地自体が柔らかく冷めた時にしぼんでしまいます。
・生地に含まれる空気が多過ぎた
→生地を混ぜる回数が少ない場合、グルテンがうまく形成されず、冷めた時にボリュームが下がって表面にシワが寄ってしまう場合があります。 - もっとしっとりしたジェノワーズを作りたい場合は?
-
レシピに牛乳を15g加えます。
ジェノワーズのしっとり感は生地内の水分に関係しています。そのため、牛乳をバターと一緒に温めて合わせることで生地内に水分が補充されよりしっとりとします。
その際に他の材料を減らす必要はありません。
- ココア生地にしたい場合はどのくらい入れたらいい?
-
薄力粉の10%をココアに変更して入れましょう。
ココアを入れる場合は、無糖の製菓用ココアをおすすめします。また、ココアを入れると気泡がより潰れやすくなるので、混ぜる際にはより注意が必要になります。
【まとめ】おいしいジェノワーズを作ってお菓子作りをレベルアップしよう
今回は、ジェノワーズについて徹底解説してきました。
ジェノワーズは定番の基本中の基本と言える生地なので、ぜひマスターしてお菓子作りをレベルアップしてみてください。
今回は、ビスキュイとの違いや、作り方やレシピまでまとめてきましたが、何度か作ると安定して作れる様になるので、チャレンジしてみてください。
掲載のレシピは、リッチでおいしいのでお試しください♪
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