こんにちは!パティシエでお菓子作り大好きなどらかめ(@kame_okashi)です。
パウンドケーキってふっくらしっとりしていると美味しいですよね♪でも、たまーになんだか目が詰まったパウンドケーキが出来てしまったことありませんか?
パウンドケーキが上手く膨らまないなぁ⋯⋯ベーキングパウダー入れた方がいいの?
ふむふむ⋯⋯これはバターと卵の役割について理解する必要があるね♪
パウンドケーキはバターと卵の力によってうまく膨らみます。
この膨らむ仕組みを理解するとおいしいパウンドケーキが作れる様になるので一つずつみていきましょう♪
ベーキングパウダー不使用でもパウンドケーキが上手く膨らむのはなぜ?
パウンドケーキは卵の水分とバターに取り込まれた空気の2つによって膨らみます。
- 卵の水分の熱膨張
- バターに取り込まれた空気の熱膨張
【パウンドケーキが膨らむ理由①】卵の水分が水蒸気に変わることによって膨らむ
卵に含まれている水分の一部が、オーブン内で高温になって水蒸気に変わることでパウンドケーキは大きく膨らむことが出来ます。
この卵の量というのがパウンドケーキのふんわりとした食感を作るのに非常に重要なんです。
例えば⋯⋯
パウンドケーキとクッキーはどちらもバター、卵、砂糖、小麦粉の4つの材料で作ることが出来るんです。
え!でもクッキーはサクサクしてるから食感が全然違うよ!?
そうだね!クッキーとパウンドケーキの食感の違いは卵の量によるものなんだ♪
パウンドケーキから卵を減らしてしまうと、オーブンで加熱される時に水蒸気が発生せず上手く膨らまなくなります。
つまり、生地の水分量の違いがパウンドケーキのふんわりとした食感につながっているという事なんです。同じ材料でも量によって違うお菓子になるのが面白いですよね♪
【パウンドケーキが膨らむ理由②】バターに取り込まれた空気が熱膨張することで膨らむ
パウンドケーキが膨らむ2つ目の理由はバターに取り込まれた空気の熱膨張によるもの。
実はバターには「クリーミング性」という空気を抱き込む性質があります。
バターのクリーミング性によって抱き込まれた空気は、オーブンで加熱されると大きく膨らんでいきます。
生地が膨らむと生地の中に空気の空間が出来上がり、その空間が焼き固まることで程よい弾力が生まれ、ふんわりとした食感になるんです。
最近はあまり見かけなくなりましたが、バタークリームもクリーミング性を活用して、ふわっとした食感を作っています。
【パウンドケーキの疑問】ベーキングパウダーを入れるのはなぜ?
本来、パウンドケーキは卵の水蒸気と、バターのクリーミング性で抱き込んだ空気を使って膨らむのでベーキングパウダーは必要ありません。
でもベーキングパウダーが入るレシピをよく見るけどなんで?
ベーキングパウダーを入れる事によって、よりふっくらさせたり、失敗しにくくする為に入れている場合が多いんです。
ですので、プロのレシピではベーキングパウダーを使うことはあまりありません。
つまり、初心者向けのレシピや簡単に作れるレシピに入っていることが多いと言えます。
プロでも工場などでは製品の仕上がりをより安定させる為にいれることはあるみたいだね♪
【お菓子作りの基本】パウンドケーキの4つの材料の役割とは?
パウンドケーキの4つの材料のうち、バターと卵が膨らむ為に重要なことはわかりましたね!
では今度は4つの材料が与える味や、食感、しっとり感について解説していきましょう♪
4つの材料が生地に与える働きは以下の通り。
バター⋯⋯油分によるしっとり感や風味
卵⋯⋯柔らかい食感作り
砂糖⋯⋯生地の保存性を高めたりしっとりさせる働き
小麦粉⋯⋯ふっくらした生地のボディ作り
バターや卵は、しっとり感や柔らかい食感作り出したり、生地を柔らかくさせる効果もあるんですね。
それでは1つずつ詳しく見ていきましょう♪
【パウンドケーキの基本】バターの役割とは?
バターがスポンジ生地などに比べると多いのがパウンドケーキの特徴ですよね。
バターは油脂なので、焼き上がりの生地にしっとり感やバター独特の風味を演出してくれます。つまり、バターはクリーミング性をつかった膨らみと風味や、しっとり感に影響を与えていると言えます。
【パウンドケーキの基本】卵の役割とは?
卵の役割は主に3つ。
水蒸気で膨らむ
タンパク質の熱凝固
デンプンの糊化の手助け
卵は主な主成分がタンパク質で出来ています。
そのタンパク質がオーブンで加熱された時に柔らかく固まるので、パウンドケーキは柔らかい食感になることができるんですね。
また、卵の水分は水蒸気によって膨らむだけでなく、デンプンの糊化の手助けもしてくれるので、パウンドケーキには不可欠な材料の1つといえます。
【パウンドケーキの基本】砂糖の役割とは?
砂糖は甘さをあたえるだけではなく、吸湿性という性質を利用してしっとりとさせたり、デンプンの老化を防ぐ役割を持っています。デンプンが老化すると水分が失われてパサパサしたり、硬くなってしまいます。
硬くなってしまったり、パサパサしてしまうとパウンドケーキのおいしさが半減してしまいますよね。つまり、砂糖の量が多いレシピは数日たっても、パサパサしにくくしっとり感が持続しやすいと言えます。
【パウンドケーキの基本】小麦粉の役割とは?
小麦粉に含まれる成分の中でパウンドケーキに影響を与えるのは主にデンプンとタンパク質の2つ。
デンプンは糊化(糊の様な粘りが出た状態)することで膨らみ、生地にふっくらしたボディを作り出します。
デンプンの糊化には水分が必要で、この時に卵の水分が使われてふっくらした食感作りをしていくことになります。
小麦粉のタンパク質は水分と混ざるとグルテンという粘りと弾力のある成分が作られます。グルテンがオーブン内で加熱された時に、生地とつながり、適度な弾力を作り出しているんです。
小麦粉は主に生地の骨組みになって支えているイメージだね
知っておきたいパウンドケーキが膨らむ理由と4つ材料の役割のまとめ
パウンドケーキが膨らむ理由はバターのクリーミング性と卵の水分による水蒸気でしたね。
さらに4つ材料の役割は以下の通りです。
バター⋯⋯油分によるしっとり感や風味
卵⋯⋯柔らかい食感作り
砂糖⋯⋯生地の保存性を高めたりしっとりさせる働き
小麦粉⋯⋯ふっくらした生地のボディ作り
パウンドケーキはコツを掴むと本当に美味しく焼ける様になるのでぜひ理解した状態で作ってみてください♪
最後まで読んでくださりありがとうございます!
パティシエのどらかめ(@kame_okashi)でした。