こんにちは!
元パティシエで製菓理論大好きなどらかめ(@kame_okashi)です。
僕はトーストが大好きで必ず霧吹きをして焼いています。
ここでひとつの疑問。みなさんは、なぜトーストを焼く時に霧吹きをするともっちり美味しくなるのを知っていますか?
実はこれ、小麦粉のデンプンの糊化と老化が大きく関係しています。
この様に日常生活だけでなく、お菓子作りをしていく上で素材やその性質について知る事はうまく作るために重要なポイント。
そこでこの記事では、お菓子作りの視点からデンプンが与える効果や知っておきたいデンプンの基礎知識についてまとめました。
この記事を読めばデンプンへの理解が深まります♪
なぜお米やパンは冷めると美味しくなくなる?
まず、デンプンを日常で1番感じる事ができるのはパンやお米を食べた時です。
普段、ご飯やパンを冷蔵庫で保存した場合、温めた方が美味しいと思う人の方が多いですよね。
小麦粉に多く含まれるデンプンは生のままでは食べる(消化)事が出来ません。
そこで小麦粉を美味しく食べるために水や熱を加えて食べやすい状態に変化させる必要があります。
デンプンの糊化と聞く難しそうに感じますよね。
そこで、お菓子作りで糊化が具体的にどの様な時に起きているのか見ていきましょう♪
【お菓子作りに基本】スポンジ生地でみるデンプンの役割
デンプンが糊化する事によってスポンジ生地はふわふわの食感を生み出すことが出来ます。
つまり、スポンジ生地のふわふわ感は「小麦デンプンが卵などの水分と一緒になってオーブンで焼かれた時に小麦のデンプンが変化した事=デンプンの糊化」によって生み出されると言うことなんです。
この粘り気が生地をふんわりさせたり、モチっとした食感や旨みを与えてくれるんです。
しかし、デンプンは一度焼いて糊化しても時間がたったり、冷蔵庫などに入れて冷やすと糊化する前の状態に戻ろうとします。
この働きの事をデンプンの老化と呼び、お米やパンが冷蔵庫に入れると硬く美味しくなくなる原因なんです。
【お菓子作りの基本】デンプンが老化するとどうなる?
デンプンが糊化の状態から焼く前の状態に戻ろうとする働きの事を「デンプンの老化」と言います。
このデンプンの老化によって水分が無くなり冷えた時に硬く、美味しくなくなってしまうんです。
【お菓子作りの応用】デンプンの老化を防ぐ事は出来る?
デンプンの老化は時間経過によって生地内の水分が無くなってしまう事が原因で起こります。
そこで、デンプンの老化を防ぐためには砂糖の保水性を利用してする事が大切なんです。
つまり、作った後もおいしさを長持ちさせたい場合は砂糖の量を増やして生地内の水分を砂糖とくっつけてしまいます。
そうする事で水分が乾燥しにくくなるので老化しにくくなるんですね。
- 砂糖を増やす
- 砂糖が生地内の水分とくっつく
- くっついた水分が乾燥しない=老化しにくくなる
【お菓子の疑問】一度老化したデンプンは糊化状態に戻せる?
実は一度「糊化→老化」のプロセスを通ったデンプンはもう一度焼きたての状態に戻す事は出来ません。
確かに再加熱すればふっくたした状態に戻ってきます。
しかし、老化の段階で無くなってしまった水分は戻って来ないので焼きたてのふっくらした状態には戻らないんです。
一度水分が抜けてしまって美味しくなくなっても、再び水分を与えて加熱してあげれば焼きたての糊化状態に近づける事が出来るので霧吹きをするやり方が推奨されているんです!
昔から霧吹きして焼くと美味しくなると言われているのはデンプンが関係していたんですね♪
まとめ
デンプンには糊化と老化があって、それがお菓子やパンの美味しさに大きく関係している事がわかりましたね♪
この様にお菓子作りをする上で素材の性質を理解する事はかなり重要なポイントなので、これからも一緒に勉強していきましょう!
- デンプンには糊化と老化がある
- 糊化は加熱と水分が関係している
- 老化は時間と共に水分がなくなる現象
- 老化を防ぐには砂糖の力を借りよう
- 一度老化しても水分を足して再加熱すれば焼きたてに近づく
また僕のInstagram(@Kame_okashi)では楽しく分かりやすくをモットーに投稿していますのでそちらも参考にしてみてね♪